- MOTA車買取とは?安心のルール・仕組・料金を一次資料で徹底解説【2026年版】 - 2026年10月6日
- MOTA車買取の評判は?2026年最新の仕組みと体験で徹底解説 - 2026年10月5日
- 残クレは、やばいの真相!後悔する人の共通点をFPが解説 - 2026年5月14日
結論から言います。MOTA車買取とは、「買取店から電話が来る前に、最大20社の値付けを無料で見られる一括査定」です。
従来型の一括査定は「電話 → 実車 → 金額」の順で進みます。MOTA車買取は「金額 → 電話 → 実車」。この順番が逆になっているだけで、営業電話の数、交渉の主導権、減額トラブルの起きやすさがまるで変わります。本記事は、この「順番の逆転」が何を意味するのかを、公式サイト・規約改定告知・特許のプレスリリースといった一次資料だけを根拠に解き明かす「とは」記事です。
筆者は2024年にMOTA車買取でトヨタ クラウンを売却し、ディーラー下取りより58万円高い253万円で取引を終えています。ただし本記事では体験談は最小限にとどめ、「MOTA自身が何を約束しているか」を軸に書きます。口コミの伝聞ではなく、文書で確認できることだけを並べました。

「MOTAって結局なに?」「普通の一括査定と何が違うの?」という人に向けて、定義・仕組み・料金・売主を守るためのルール(規約)・弱点・向き不向きを1本にまとめました。ネット上の解説記事の多くは「上位3社だけ」「電話が少ない」で止まっています。本記事では、その裏にある売主・買取店・MOTAの三者の損得構造まで分解します。
とにかく早く公式ページを見たい人は、下のボタンからどうぞ。査定の申込は無料、キャンセルも無料です。
このページの目次
- MOTA車買取とは?事前査定方式の中古車一括査定サービス
- なぜ生まれたか。従来の一括査定が抱えていた2つの構造問題
- MOTA車買取の仕組みを4ステップで分解する
- なぜ買取店は最初から本気の値段を出すのか。三者の損得構造
- 他の一括査定との違いは「金額が出る順番」にある
- 料金とお金の流れ。無料の本体と、2つの任意オプション
- 売主を守る3つの安心ルール。減額禁止、キャンセル無料、個人情報の限定
- 規約と機能はこう進化してきた。MOTA車買取の沿革
- 公式の数字をどう読むか。「平均30.3万円お得」の根拠と限界
- MOTA車買取のデメリットと注意点。ここは正直に書く
- MOTA車買取が向いている人・向いていない人
- どの売り方を選ぶべきか。判断フローチャート
- MOTA車買取で高く売るための7つの行動
- 申込前チェックリスト10項目
- MOTA車買取に関する5つの誤解。ネットの解説記事で混同されやすい点
- MOTA車買取を理解するための用語集
- MOTA車買取に関するよくある質問
- まとめ:MOTA車買取は「相場を先に知る権利」を売主に戻す仕組み
- 🔗 参照先
MOTA車買取とは?事前査定方式の中古車一括査定サービス

MOTA車買取は、株式会社MOTA(東京都港区、1999年6月設立、旧オートックワン)が運営する中古車の一括査定サービスです。売主の個人情報は渡さず、車両情報だけを最大20社の買取店に配信して入札させ、高額上位3社だけを売主に紹介します。MOTAはこの方式を「事前査定方式」と呼び、2025年2月に日本国特許(特許第7614593号)を取得しました。
基本情報(2026年10月6日時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社MOTA(東京都港区赤坂、1999年6月3日設立、代表取締役社長 佐藤大輔) |
| サービス方式 | 事前査定方式(Web入札型)の一括査定 |
| 提携買取店数 | 1,571店(公式サイト、2026年10月6日更新)。2026年7月時点で加盟1,500社を突破 |
| 同時入札数 | 最大20社 |
| 連絡が来る社数 | 高額入札の上位最大3社(4社目以降は売主が任意で追加可能) |
| 結果の開示 | 最短3時間後。当日18時または翌日12時にマイページで一覧表示 |
| 利用料 | 無料(MOTAからのキャンセル料・違約金の請求なし) |
| 申込の所要時間 | 約45秒(メーカー、車種、年式、グレード、色、修復歴、走行距離、売却希望時期) |
| 対応エリア | 全国47都道府県(加盟店一覧を都道府県別に公開) |
| 主な加盟店 | ガリバー、ネクステージ、カーセブン、カーチス、ユーポス、WECARS、GOODSPEEDなど |
| 特許 | 特許第7614593号(2025年2月取得)。2026年3月に関連4件を追加出願 |
| 第三者監修 | 一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)のウェブサイト監修 |
| 任意オプション | MOTA車買取サポート(成約時38,500円)、あんしん決済(エスクロー) |
「一括査定」と名乗っていても、従来型とは別物
ポイントは、「一括査定」という言葉が同じでも中身が違うことです。従来型は売主の連絡先を複数社に配る「問い合わせ型」。MOTAは、金額が先に並ぶ「入札型」です。下の図で、工程の順番を見比べてください。
従来型の一括査定(問い合わせ型)
MOTA車買取(事前査定方式)
金額が「最後」から「最初」へ移動する。これがMOTA車買取の定義そのもの
図1:工程の順番の違い。従来型は金額が最後、MOTAは金額が最初(筆者作成)
従来型では、申込フォームの送信と同時に氏名と電話番号が依頼先の全社に配信されます。各社にとっては「最初に電話を取った店が実車査定の約束を取れる」ゲームなので、申込直後から電話が集中します。MOTAでは、入札の段階で買取店に渡るのは車両情報だけです。氏名や電話番号は、入札結果の開示と同時に上位3社にだけ開示されます。
2026年の最新アップデートはこちら
なぜ生まれたか。従来の一括査定が抱えていた2つの構造問題
MOTA車買取は、従来型の一括査定が持つ「電話ラッシュ」と「二重査定」という2つの問題への回答として設計されています。どちらも仕組みに原因があるので、仕組みで解決するしかなかった、というのが筆者の理解です。
問題1:申込と同時に、連絡先が全社に配られる
前述のとおり、従来型は申込の瞬間に10社前後へ個人情報が配信されます。売主が疲弊して途中で離脱する、という話が多かったのはこのためです。買取店側にとっても「電話の早さ」で競う構造は、営業コストばかりかかって成約率が上がらないという問題を抱えていました。空振りの出張査定が増えれば、その費用は最終的に買取額の低さとして売主に跳ね返ります。
問題2:実車を見るまで金額が出ないので、交渉が口頭になる
金額の提示が実車確認の場で、しかも口頭。比較の記録は売主が自分で取るしかありません。さらに、申込時の仮の金額から実車後に大きく下げる「二重査定」が起きやすい構造でした。
この問題は社会問題にもなっています。MOTAは2023年4月の規約改定告知で、全国の消費生活センターに寄せられた中古車売却の相談件数が2021年度に前年度の1.25倍となり、2022年度も増加傾向にあると説明しました。同時に、MOTA自身にも「入札金額を下げられた」「キャンセル料を請求された」という問い合わせが届いていたことを認めています。
MOTAの解決策は「情報を2つに分ける」こと
MOTAの設計は、この2つの問題を切り分けました。入札の段階では車両情報だけを配信し、個人情報は配らない。金額はWeb上に並び、記録が残る。そして電話をかける権利は、高い値段を付けた上位3社にだけ与える。情報の流れを図にすると、違いがはっきりします。
従来型:車両情報と個人情報が、申込と同時に全社へ
MOTA車買取:車両情報だけで入札。個人情報は上位3社にだけ
「車両情報」と「個人情報」を切り離したことが、電話ラッシュと二重査定の両方を消した
図2:情報の流れの違い。MOTAでは個人情報の開示先が入札結果で決まる(公式サイトの説明を基に筆者作成)
2023年9月の特許出願時点で月間3万人超、2026年3月と5月には月間10万人を超える申込があったと公表されています。利用者が増えているのは、この「情報を分ける」設計が売主の心理的負担を実際に下げているからだと筆者は見ています。
MOTA車買取の仕組みを4ステップで分解する
流れは「申込 → 一斉入札 → 上位3社から連絡 → 実車査定・売却」の4ステップです。ここでは各ステップで「裏で何が起きているか」まで分解します。
- 申込(約45秒):メーカー、車種、年式、グレード、ボディカラー、修復歴、走行距離、売却希望時期を入力します。写真(最大6枚)と装備情報は任意ですが、入札の精度に直結します。申込完了と同時にマイページのIDとパスワードが発行されます。この時点で買取店に渡るのは車両情報だけです。登録情報の追加・修正は「入札結果開示の30分前まで」。開示後は変更できず、追加した写真は削除できません。
- 買取店が一斉入札:加盟店のうち最大20社が、車両情報をもとに概算額を入札します。入札は「下限額〜上限額」の幅で出されます。下限額はその店が最低でも保証する額、上限額は実車の状態次第で届く額、と読むのが正確です。
- 上位3社から電話:開示時刻になると、マイページに最大20社の入札額がランキング表示されます。同時に、上位3社にだけ売主の連絡先が開示され、電話がかかってきます。上位3社以外の金額も閲覧できるので、気になる店があれば4社目以降として追加できます。
- 実車査定、契約、入金:上位3社と日程を調整し、出張査定または持込査定を受けます。申告内容と実車に大きな相違がなければ、規約上は入札の下限額以上での買取が原則です。金額に納得したら契約し、引き渡しと入金に進みます。あんしん決済に対応した店なら、代金はいったんMOTAが預かります。
開示時刻は申込時刻で決まる
「翌日18時」と書いている記事がまだ多いのですが、現在の公式案内は次のとおりです。申込時刻で開示が2パターンに分かれます。
申込時刻と開示時刻の関係(公式案内)
当日中に結果を見たいなら午前中に申込。昼休みに電話を受けたいなら15時以降に申込
図3:申込時刻で開示時刻が決まる。開示と同時に上位3社から電話が来る(公式案内を基に筆者作成)
当日中に結果を見たいなら、午前中に申し込むのが合理的です。逆に、仕事中に電話を受けたくない人は、15時以降に申し込んで翌日12時の昼休みに開示を合わせる、という使い方もできます。筆者がクラウンを売却したときは9月5日8時45分に申し込み、翌6日12時の開示後、12時03分、12時16分、12時26分と上位3社から順に電話がありました。
申込後に起きることを時系列で
はじめて使う人のために、申込完了から売却までを「売主の目線」で時系列にしておきます。開示時刻を14時59分までの申込(当日18時開示)と仮定しています。
| タイミング | 起きること | 売主がすること |
|---|---|---|
| 申込完了直後 | マイページのID・パスワードが発行される。買取相場と価格推移の画面が表示される | 相場画面はマイページに残らないのでスクリーンショットを保存 |
| 開示30分前まで | 写真・装備情報の追加受付が終わる | 写真6枚と装備の申告を済ませる |
| 18時00分 | 最大20社の入札額がランキング表示。上位3社に連絡先が開示される | 下限額をメモし、下取り額と比較 |
| 18時00分〜18時30分 | 上位3社から電話。実車査定の日程調整 | 電話に出られる状態を保つ。急ぐなら持込を提案 |
| 翌日〜数日 | 実車査定(出張または持込)。最終提示額が出る | 下限額との差と理由を確認。即決を迫られても保留できる |
| 契約〜引き渡し | 契約、書類準備、引き渡し、入金 | 引き渡し日翌日まではキャンセル無料。あんしん決済なら入金確認後に引き渡し |
| 申込から60日 | アカウントが自動削除される | マイページの記録が必要なら保存しておく |
「上位3社」は売主が選べない
見落とされがちな点ですが、MOTAには上位3社を売主が選ぶ余地がありません。順位は入札額で自動的に決まります。特定の店に売りたい人には不向きですが、逆にいえば、店の知名度や営業力ではなく「値段」だけで連絡権が決まる仕組みです。
申込から入金までの流れをさらに詳しく
なぜ買取店は最初から本気の値段を出すのか。三者の損得構造
ここは他の解説記事にほとんど書かれていない話です。MOTAの仕組みが機能するのは、売主・買取店・MOTAの三者それぞれに「正直に動いたほうが得」になる設計があるからです。
買取店の立場:上位3社に入らなければ、電話すらかけられない
従来型では、買取店は「電話の早さ」で競えました。MOTAでは、入札額が上位3社に入らなければ売主の連絡先が手に入りません。つまり、最初の入札で手を抜くと、その案件には永遠に関われない。だから入札は高くなる圧力を受けます。
一方で、2023年4月の規約改定により、申告と実車に大きな相違がなければ下限額以上で買い取る義務があります。下限額を高く書きすぎると、実車を見た後に損をしてでも買わなければなりません。だから下限額は慎重になり、上限額は攻める。「下限額〜上限額」という幅は、この2つの圧力のせめぎ合いの結果です。
入札の「幅」と減額禁止ラインの関係(筆者のクラウンの実例)
3社すべての下限額が下取り額を上回る。この時点で「MOTAで売るほうが得」が確定する
図4:入札の幅と減額禁止ライン。下限額は買取店が「最低でも買う」と約束した額(筆者の2024年の取引データ)
この図から読み取れることが2つあります。第一に、幅が狭い店ほど、車両情報から値付けに自信を持っている店です。第二に、売主が見るべきは常に下限額であり、下限額が下取り額を上回った時点で、どの店に売っても下取りより得になる、ということです。
MOTAの立場:減額トラブルは、自分の商売を壊す
MOTAは売主から料金を取りません。収益は加盟店側から得る構造です(一括査定サービスに共通する構造で、MOTAも例外ではありません)。この構造では、加盟店が減額トラブルを起こせば、MOTAの評判が落ち、申込が減り、MOTA自身の収益が減ります。だからMOTAには、加盟店を規約で縛るインセンティブがあります。2023年4月の規約改定は、善意ではなく、事業上の合理性から生まれたものだと筆者は理解しています。
売主の立場:正直に申告するほど、規約が味方になる
減額禁止の規約が効くのは「申告と実車に大きな相違がない」場合だけです。つまり、売主が正直に申告するほど、規約の保護は強くなります。修復歴を隠したり装備を盛ったりすると、保護を自分で捨てることになります。三者の「正直に動くほど得」が噛み合っている。これがMOTAの仕組みの本質です。
買取店側から見たMOTA
MOTAは2026年9月の発表で、加盟店が増えている背景として、買取店側の人手不足とデジタル化の遅れを挙げています。「空振りの出張査定」や「早いもの勝ちの電話競争」を減らせる仕組みが支持されている、というのが公式の説明です。開示時刻が固定されているので、加盟店は新着案件を身構えて待つ必要がなく、営業コストを下げられます。下げたコストの一部が入札額に回る、と考えるのが自然です。
他の一括査定との違いは「金額が出る順番」にある
従来型との違いを一覧にすると、差はほぼすべて「金額が分かるのが実車の前か後か」から派生しています。
| 比較軸 | MOTA車買取 | 従来型の一括査定(問い合わせ型) |
|---|---|---|
| 査定方式 | 事前査定(Web入札) | 問い合わせの一斉送信 |
| 最大比較数 | 20社 | 10社前後 |
| 電話が来る社数 | 上位最大3社 | 依頼した全社 |
| 金額が分かる時点 | 最短3時間後、実車の前 | 実車確認のとき |
| 金額の開示方法 | マイページに一覧表示 | 口頭または見積書 |
| 個人情報が渡る範囲 | 上位3社のみ | 依頼した全社 |
| 買取店の選択 | 選べない(入札額で自動決定) | 依頼先を自分で選べる |
| 連絡手段 | 最初の連絡は電話(メール限定は不可) | サービスによりメール希望を指定可 |
| キャンセル連絡の相手 | 最大3社 | 依頼した全社 |
| 契約後キャンセル | 引き渡し日翌日まで無料と明文化 | 各社の規定による |
| 未払い対策 | あんしん決済(エスクロー) | 原則なし |
※MOTA車買取公式サイトの他社比較表を基に、公式が明記している項目で構成。従来型の数値は公式比較表の「A社・B社」欄の値。
売主から見た最大の違いは、交渉の起点です。従来型では、売主は相場を知らないまま各社の営業担当と向き合います。相手は毎日値付けをしているプロで、こちらは数年に一度の素人。情報の非対称性は明らかに買い手側に有利です。MOTAでは、電話が鳴る前に20社分の金額が手元にあります。交渉は「この下限額を基準に、実車でいくら上乗せできるか」から始まります。
一方で、従来型にしかない利点もあります。依頼先を自分で選べることです。「どうしてもこの大手に見てほしい」「近所の付き合いのある店に出したい」という人には、MOTAの自動選出は合いません。また、MOTAの入札は加盟店の在庫需要に左右されるので、地域や車種によっては3社未満しか入札が集まらないこともあります。

筆者の整理では、MOTAは「高く売る」ための道具というより「不利な交渉をしないで済む」ための道具です。高く売れるかどうかは、最終的には車と相場で決まります。MOTAが変えるのは、その相場を売主が先に知れるかどうか、という一点です。
カーセンサーとの使い分けはこちら
料金とお金の流れ。無料の本体と、2つの任意オプション
MOTA車買取の本体は売主にとって無料です。費用がかかるのは、自分で選んだ場合の2つの任意オプションだけです。
| 項目 | 売主の負担 | 備考 |
|---|---|---|
| MOTA車買取(一括査定の本体) | 無料 | MOTAからキャンセル料・違約金を請求されることはない |
| 契約後のキャンセル | 無料 | 車両引き渡し日の翌日まで。翌々日以降は買取店との個別契約による |
| MOTA車買取サポート(任意) | 成約時に38,500円(税込) | 売却代金から差し引いて振込。成約前のキャンセルは無料 |
| あんしん決済(任意) | 車両代金の1%(上限3万円・税別) | 「あんしん決済可」マークの付いた買取店のみ。最新の料金は公式FAQで確認 |
| 実費 | 自己負担 | 印鑑登録証明書、住民票などの書類取得費 |
無料で成り立つ理由
売主が無料なのは、収益を加盟店側から得るビジネスモデルだからです。注意したいのは、「無料」は送客の対価を買取店が払っているという意味であって、買取店のコストがゼロという意味ではない点です。だからこそ、入札が本気かどうかは「下限額」で見る必要があります。
MOTA車買取サポート(成約時38,500円)
公式ページによると、MOTAの査定員が1回だけ出張査定を行い、そのデータを全国の加盟店に配信して入札を集め、上位店との商談と価格交渉をMOTAが代行するサービスです。査定の申込完了後、対象者にだけ30分限定で案内が表示されます。2025年12月に東京都で始まり、2026年4月1日からは対象エリアが東海(愛知・岐阜・静岡)と関西(大阪・京都・兵庫)の主要都市部へ拡大しました。
費用は成約金額にかかわらず一律38,500円(税込)。成約に至らなければ無料ですが、成約確定後のキャンセルには所定の料金が発生します。3社それぞれに実車を見せる時間がない人、価格交渉そのものが苦手な人向けの設計で、38,500円を「3回の査定対応と交渉の外注費」と見るかどうかが判断の分かれ目です。
あんしん決済(旧MOTA決済、2025年10月に改称)
車両代金の支払いをMOTAが仲介するエスクローです。車を渡した後に入金されないリスクを、仕組みで消すためのものです。2026年3月17日にリニューアル版が提供開始され、マイページからボタン一つで申込でき、車両受取連絡後の送金は最短2営業日以内(従来は最短3営業日以内)になりました。
あんしん決済(エスクロー)の流れ:代金が先、車が後
「車を渡したのにお金が来ない」が構造上起きない。手数料は車両代金の1%(上限3万円・税別)
※所有権がディーラーや信販会社にある車は利用条件を要確認
図5:あんしん決済の流れ。MOTAが代金を預かってから車を引き渡す(公式ページの説明を基に筆者作成)
利用には2つの条件があります。車検証の所有者または使用者が売買契約者と同一であること、そして売買契約者と振込口座の名義人が同一であることです。ローン中で所有権がディーラーや信販会社にある車は、この条件に当てはまらない可能性があるので、事前に確認が必要です。
FPの視点で手取りを計算する
オプションの価値は「手取り」で比べると判断しやすくなります。筆者のクラウン(下取り195万円、MOTAで253万円)を例に、4つの売り方の手取りを並べます。
| 売り方 | 売却額 | 差し引かれる費用 | 手取り(概算) | 売主がすること |
|---|---|---|---|---|
| ディーラー下取り | 195.0万円 | なし | 195.0万円 | 購入手続きと同時。比較なし |
| MOTA車買取(通常) | 253.0万円 | なし | 253.0万円 | 3社の電話対応と実車査定 |
| MOTA + あんしん決済 | 253.0万円 | 2.53万円(税別、約2.78万円税込) | 約250.2万円 | 同上。入金確認後に引き渡し |
| MOTA + 車買取サポート | 253.0万円(仮に同額) | 3.85万円(税込) | 約249.2万円 | MOTA査定員の査定1回に立ち会うだけ |
※あんしん決済の手数料は「車両代金の1%・上限3万円(税別)」で試算。消費税10%。車買取サポートの売却額は比較のため通常売却と同額と仮定。
この表で見てほしいのは、オプションを2つ足しても手取りの減りは約4万円で、下取りとの差58万円の1割未満という点です。「オプションは高い」のではなく、「下取りとの差に比べれば誤差」と読めます。未払いが不安な人、3社対応の時間がない人は、手取りの減りと引き換えに安心と時間を買っている、と考えれば判断は難しくありません。
あんしん決済の仕組みと手数料
売主を守る3つの安心ルール。減額禁止、キャンセル無料、個人情報の限定
MOTAが規約や公式FAQで明文化している売主保護を目的とたルールは主として3つあります。どれも「口コミで評判がいい」という話ではなく、MOTA自身が文書で約束している内容です。
ルール1:入札下限額を下回る減額の禁止(2023年4月12日規約改定、第5条1項・3項)
改定告知の要旨は、売主が登録した車両情報と査定した実車に大きな相違がないにもかかわらず、加盟店の都合で減額することを禁じ、原則として入札の下限額以上で買い取る、というものです。従来型一括査定で最大の不満だった「二重査定」に、規約レベルで線を引いた形です。
ただし条件付きです。「大きな相違がない」場合に限られます。修復歴を隠した、傷やへこみを申告しなかった、走行距離の区分がずれていた、といった場合は保護の対象外になり得ます。だからこそ、申込時の正確な申告が、この規約を自分の味方にする前提条件になります。筆者のクラウンの取引でも、現車査定を受けた2社はいずれも下限額以上の提示でした。
ルール2:契約後も、引き渡し日の翌日までキャンセル無料(第6条2項・3項)
買取店との売買契約後であっても、車両引き渡し日の翌日までは売主の希望で契約を解除でき、買取店はキャンセル料などを請求できません。引き渡し日の翌々日以降の扱いは買取店との個別契約に従うので、契約前に確認しておく必要があります。従来型では「契約書にサインした瞬間にキャンセル料が発生する」ケースがあり、消費生活センターへの相談でも定番でした。MOTAはここに「引き渡し翌日まで」という明確な猶予を置いています。
ルール3:個人情報が渡るのは上位3社だけ
入札の段階で加盟店に配信されるのは車両情報のみ。氏名や電話番号は、入札結果の開示と同時に上位3社にだけ開示されます。4社目以降に渡すかどうかは売主が決めます。従来型のように「申し込んだら10社から電話が来て、そのうち7社は結局使わない」という無駄がありません。
付随するルールとして、申込から60日が経過するとアカウントは自動的に削除されます(自動退会)。「使わなかったけれど個人情報が残り続ける」心配がない反面、マイページを後から見返すことはできなくなります。
規約が守られなかったときの窓口
規約に反する減額やキャンセル料の請求があった場合は、必ず契約前に保留し、MOTAのカスタマーサポートに申告してください。MOTAは正当な理由のない減額を重大な契約違反として買取店に対応すると明言しています。解決しない場合は、自動車公正取引協議会や国民生活センターといった公的窓口が次の相談先です。
規約の条文と対処フローの詳細
規約と機能はこう進化してきた。MOTA車買取の沿革
MOTA車買取を「電話が少ない一括査定」としか理解していないと、2025年以降の変化を見落とします。公式発表をもとに、売主に関係する節目だけを年表にしました。
| 時期 | 出来事 | 売主にとっての意味 |
|---|---|---|
| 2023年4月12日 | 規約改定。入札下限額以下での買取禁止、キャンセル拒否・キャンセル料徴収の禁止 | 二重査定とキャンセル料トラブルに規約で線を引いた |
| 2023年9月22日 | 事前査定方式を「ビジネスモデル特許」として出願。月間3万人超が利用 | 仕組みの独自性を法的に守る動きが始まる |
| 2024年1月 | バカリズムさん起用のTVCMを全国放映 | 知名度が上がり、加盟店と申込が増える |
| 2024年4月 | LINEヤフー運営「carview!」との送客連携 | 流入経路が広がる |
| 2025年2月7日 | 特許第7614593号を取得 | 「上位3社」の仕組みが特許として確定 |
| 2025年6月 | エスクロー「MOTA決済」提供開始 | 未払いリスクを仕組みで防ぐ選択肢ができる |
| 2025年10月 | 「MOTA決済」を「あんしん決済」に改称 | 名称変更のみ、仕組みは同じ |
| 2025年12月 | 「MOTA車買取サポート」を東京都で開始 | 査定1回・交渉代行の有料オプションが登場 |
| 2026年3月16日 | 既存特許に加え、関連4件の特許を出願 | 類似サービスとの差別化を法的に強化 |
| 2026年3月17日 | あんしん決済をリニューアル。マイページから申込、最短2営業日送金 | エスクローの使い勝手が改善 |
| 2026年3月26日 | イオン新浦安に店舗型の「MOTA車買取カウンター」開設 | 自宅に査定員を呼びたくない人の選択肢 |
| 2026年4月1日 | 車買取サポートを東海・関西の主要都市部へ拡大 | 有料オプションの対象エリアが広がる |
| 2026年4月27日 | 経済産業省自動車課を招いた特別座談会を実施 | エスクロー決済が業界標準の候補として位置づけられる |
| 2026年8月4日 | GMO顧客満足度ランキング2026 車一括査定部門で総合1位 | 第三者調査で「査定までのスムーズさ」が高評価 |
| 2026年9月 | cars MARKETと提携(8日)、約150万件の査定データ分析を公表(15日)、加盟1,500社突破を発表(17日) | 古い車・多走行車でも値が付く根拠が公開される |
年表から分かるのは、MOTAが2023年に「減額とキャンセル料」を規約で縛り、2025年に「未払い」をエスクローで塞ぎ、2026年に「交渉の手間」と「自宅に呼ぶ不安」をオプションと店舗で潰してきた、という順序です。売主が一括査定で不安に感じる要素を、1つずつ仕組みで消してきた3年間だと言えます。
公式の数字をどう読むか。「平均30.3万円お得」の根拠と限界
公式サイトが掲げる数字は、根拠を確認したうえで使うと説得力が変わります。ここでは4つの数字の出どころと限界を整理します。
「下取りよりも平均30.3万円お得」
根拠はMOTAが実施した利用者アンケートで、回答数3,645件、回答期間は2023年6月から2024年5月です。読むときの注意は2つ。第一に、比較対象は「ディーラー下取り」であって、他の買取サービスではありません。第二に、回答者はMOTAで売却した人なので、満足した人ほど回答しやすいという偏りは避けられません。「MOTAを使えば必ず30万円上がる」ではなく、「下取りしか知らない人が相見積もりを取ると、平均でそのくらいの差が出た」と読むのが適切です。
「提携買取店1,571店」「加盟1,500社突破」
公式サイトに毎日更新される数字で、2026年10月6日時点で1,571店です。2026年9月17日の発表では、加盟クライアント数が2026年7月時点で1,500社を突破したとされています。この数字は時期によって増減しており、2025年中は各種媒体で1,300〜1,500店台が報告されていました。なお「最大20社」は、このうち対象車両の条件とエリアに合う店から最大20社が入札する、という意味です。
「月間申込10万人」「GMO顧客満足度ランキング2026 総合1位」
月間利用申込者数は2026年3月と5月に10万人を突破しました。特に5月は、年度末の3月を過ぎれば落ち着くという長年の季節性に反して、閑散期に繁忙期並みの申込を記録しています。MOTAの調査では、この時期の利用者の54%が一括査定を初めて使った人でした。
また、GMOリサーチ&AI株式会社の「GMO顧客満足度ランキング2026」車一括査定サービス部門で総合1位(2026年8月4日発表)を獲得しています。この手のランキングを筆者は普段あまり重視しませんが、「査定までのスムーズさ」が高評価だった点は、本記事で説明している仕組みと整合しています。
入札額の「幅」こそ本当の実績
筆者が最も重要だと考えるのは、公式サイトが公開している入札結果の事例です。同じ1台に対して、1位と下位でどれだけ差が出たかが分かります。
| 車種 | 年式・走行距離 | 1位の入札額 | 表示された最下位 | 差額 |
|---|---|---|---|---|
| スバル フォレスター | 2023年式・3万km | 381.5万円 | 254.5万円(7位) | 127.0万円 |
| BMW X5 | 2016年式・8万km | 177.8万円 | 72.5万円(7位) | 105.3万円 |
| トヨタ アルファード | 2018年式・3万km | 375.1万円 | 287.0万円(9位) | 88.1万円 |
| トヨタ ハリアー | 2018年式・7万km | 261.1万円 | 173.3万円(8位) | 87.8万円 |
| マツダ CX-5 | 2018年式・6万km | 195.1万円 | 139.5万円(13位) | 55.6万円 |
| ホンダ N-BOX | 2018年式・7万km | 78.0万円 | 22.8万円(6位) | 55.2万円 |
※MOTA車買取公式サイト「実際の査定実績」掲載の事例(2025年8月〜2026年1月の査定依頼分)。個別の結果であり、査定額を保証するものではありません。
この表が示しているのは「同じ車でも、店によって50万〜130万円の値付けの差が普通に出る」という事実です。言い換えると、1社だけに見せて売る行為は、この差額を見ないまま手放すことと同じです。N-BOXの1位と6位の差は55.2万円で、1位の額の7割に相当します。「軽だから大差ない」は、データの上では成り立ちません。

筆者のクラウンでも、オンライン入札は1位が242.5〜269.5万円、3位が225.2〜245.6万円と、下限額だけで17万円の幅がありました。ディーラー下取りは195万円。「下限額が下取り額を上回っているか」は開示の瞬間に判定できます。この一点だけでも、MOTAを使う価値があると考えています。
画像付きの体験記はこちら
MOTA車買取のデメリットと注意点。ここは正直に書く
MOTA車買取にも弱点はあります。公式の仕様と利用者の報告から、申込前に知っておくべき8点を挙げます。
- 開示の瞬間に、3社から一斉に電話が来る:「電話ラッシュがない」は申込直後の話で、開示時刻(当日18時または翌日12時)には上位3社が同時にかけてきます。公式も「結果開示と同時に上位3社から連絡するので対応を」と注記しています。開示から30分ほどは電話に出られる状態を作っておくのが現実的です。この30分で3社と話せないと、各社は次に進めないので何度もかけてきます。
- 結果まで最長で約21時間待つ:「今日中に売って現金化したい」という人には向きません。15時前に申し込んで当日18時開示に合わせる以外の手がありません。
- 入札は「概算」であり「幅」で出る:上限額は実車の状態次第です。上限額だけを見て期待すると、実車後に落差を感じます。判断基準は常に下限額に置いてください。買取店は「下限額以上で買う」義務を負う分、最終提示が下限額付近に落ち着くことも珍しくありません。
- 地域や車種によっては、入札が3社未満のことがある:加盟店の在庫需要が少ないエリアや、特殊な車両では入札が集まりにくいです。仕組みの欠陥ではなく需要の問題ですが、結果として「比較」が成立しないケースはあります。
- 減額がゼロになったわけではない:規約で禁止されていても、守らない店の報告は残っています。規約違反と感じたら、その場で契約せずMOTAに申告する、という手順を知っておく必要があります。
- 買取店を自分で選べない:上位3社は入札額で自動決定されます。特定の大手で売りたい、知人の店に出したい、という人には不向きです。
- 60日で自動退会、開示後は登録情報を変更できない:開示後に装備の追加申告をしたい場合は、電話で買取店に直接伝えることになります。写真は一度追加すると削除できません。
- 事故車、不動車、商用車は専門業者が有利な場合がある:MOTAの加盟店は一般的な乗用車の買取がメインです。解体や輸出のルートを持つ専門業者のほうが高くなる車両もあります。
この8点のうち、1と3は「仕組みを知っていれば避けられる」類のものです。4と8は「車と地域による」ので、申し込んでみないと分かりません。無料なので、入札が集まらなければ別のサービスに切り替えればよい、というのが筆者の割り切りです。
MOTA車買取が向いている人・向いていない人

MOTAが合うかどうかは、「電話対応を減らしたいか」と「金額を先に知りたいか」の2軸でほぼ決まります。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 営業電話の対応に時間を割きたくない | 今日中に売って現金化したい |
| 相場を知ってから交渉を始めたい | 特定の大手や知人の店に売ると決めている |
| ディーラー下取りしか経験がない | 事故車、不動車、商用車を売りたい |
| 複数社の金額を記録に残して比較したい | 加盟店が少ない地域で特殊な車両を売りたい |
| 契約後のキャンセル条件を明文で確認したい | すべての連絡をメールだけで済ませたい |
| 価格交渉は苦手だが、損もしたくない | 実車査定を1回で済ませたい(有料の車買取サポートなら可) |
中でも、筆者が一番勧めたいのは「ディーラー下取りしか経験がない人」です。前の章の事例が示すとおり、同じ車に対する値付けは店ごとに数十万円単位でずれます。下取りの提示額が高いか安いかを、売主が判断する材料は普通ありません。MOTAはその材料を、電話を受ける前に無料で手に入れる手段です。
車の年式・走行距離で見た向き不向き
「古い車だから値が付かない」と思い込んで廃車にする人がいますが、MOTAが2026年9月15日に公表した約150万件(2023年6月〜2026年6月、修復歴なし)の査定データは、その思い込みを否定しています。
| 経過年数 | 査定額10万円以上の割合(2026年6月) | 前年同月比 | 筆者の読み方 |
|---|---|---|---|
| 9〜11年落ち | 95.6% | +2.7ポイント | ほぼ確実に値が付く。相見積もりの効果が大きい |
| 12〜15年落ち | 75.4% | +9.0ポイント | 4台に3台は値が付く。平均査定額は約26万円から約33万円へ上昇 |
| 16年落ち以上 | 65.0% | +10.8ポイント | 廃車費用を払う前に、まず入札を見る価値がある |
走行距離12万km超の車でも平均査定額は直近12カ月で7.1%上昇し、経過10年以上の146車種のうち141車種で2026年4〜6月の平均査定額が前年同期を上回りました。背景には円安による海外輸出需要、新車不足による中古車在庫の逼迫、所有期間の長期化があります。輸出ルートやパーツ販売を主とする加盟店が「古くても欲しい」と手を挙げる余地があるため、経年車こそ複数社に見せる価値があります。
どの売り方を選ぶべきか。判断フローチャート
MOTAを使うかどうかは、下取り・従来型一括査定・専門業者・MOTAのオプションを含めた「売り方全体」の中で決めるべきです。筆者が相談を受けたときに使っている判断の順番を図にしました。
売り方の判断フロー(筆者作成)
どの経路でも「下取り額を先に取っておく」は共通。比較の基準がないと、どの売り方でも損得が判定できない
図6:売り方の判断フロー。MOTAは「時間はあるが電話と交渉を減らしたい人」の選択肢(筆者作成)
このフローで大事なのは、MOTAが「万人向け」ではなく「条件に合う人向け」だと最初に認めることです。今日中に現金が要る人、特殊な車両を売る人には別の道があります。逆に、Q1とQ2を通過した大多数の売主にとっては、MOTAが最も手間の少ない比較手段になります。
MOTA車買取で高く売るための7つの行動
MOTAで結果を左右するのは、実車査定の場より「申込フォームに何を入れたか」です。入札は車両情報だけを見て行われるので、情報が薄ければ下限額は保守的になります。以下は公式サイトの「車を高く売るための8つのコツ」と、MOTAの仕様から導いた行動です。
- 申込時に、写真と装備情報を入れ切る:公式は「写真や推奨項目を充実させると、より正確な概算額が提示されやすい」と明記しています。写真は最大6枚。外装4面、内装、メーター(走行距離が分かるもの)が基本です。追加は開示の30分前まで可能です。
- 装備は自己申告が基本と心得る:メーカーオプション(サンルーフ、本革シート)、ディーラーオプション(ナビ、ドラレコ、ETC)、安全装備、純正ホイールの有無、整備記録簿、保証書、スペアキー。公式はスペアキーの欠品が数万円のマイナスになるケースに触れています。社外パーツに替えていても、純正品が手元にあれば「純正パーツあり」と申告するだけで評価対象です。
- 売却希望時期は、本当に売るなら「1ヶ月以内」:申込フォーム自体に「売却時期が早いほど買取店の競争が増え、高値になる可能性がある」と注記されています。相場だけ知りたい段階で「1ヶ月以内」を選ぶのは、後の電話対応を考えると勧めません。
- 修復歴と傷は、正直に、直さずに申告する:減額禁止の規約は「申告と実車に大きな相違がない」場合にだけ効きます。隠すと保護を失います。また、傷を直してから売ると修理代が査定の上乗せ分を上回るのが普通です。薄い傷をコンパウンドで磨く程度にとどめるのが公式の助言です。
- 開示されたら、上限額ではなく下限額を手元にメモする:実車査定で「申告どおりなら下限額以上」が規約上の基準です。減額を提示されたら「どの箇所が、申告とどう違うのか」を1つずつ確認します。根拠が示せない減額は、規約違反としてMOTAに申告できます。
- 急ぐなら、上位3社の実車査定を同じ日に、店舗持込で組む:筆者がクラウンを2日で売却できた最大の要因は、開示当日に2店舗へ持ち込んだことです。出張査定は日程調整に時間がかかります。3社が互いの存在を意識する状態で査定を受けるほうが、上限額に寄りやすいとも考えています。
- 売る時期を選べるなら、需要期と節目の前:公式は1〜3月と9月を需要期、車検満了の半年〜3ヶ月前を売り時とし、走行距離は3万km、5万km、10万kmの大台を超える前を勧めています。モデルチェンジの発表後は旧型の相場が下がる傾向があります。
7つのうち、効果が最も確実なのは1と2です。実車査定の交渉術より、入札の前提になる情報を整えるほうが、MOTAでは効きます。
申込前チェックリスト10項目
申し込む前に、次の10項目を確認しておくと、開示後の流れがスムーズになります。
- ☐ 車検証を手元に置き、年式・グレード・走行距離を正確に確認した
- ☐ 修復歴の有無を正直に判断した(フレーム修理なら「修復済」、擦り傷の修理は「なし」)
- ☐ 外装4面、内装、メーターの写真を用意した(最大6枚)
- ☐ メーカーオプション、ディーラーオプション、純正パーツ、記録簿、スペアキーの有無を整理した
- ☐ 申込時刻を決めた(14時59分までなら当日18時、15時以降なら翌日12時に開示)
- ☐ 開示時刻から30分ほど、電話に出られる時間を確保した
- ☐ 売却希望時期を本音で選んだ(本当に売るなら「1ヶ月以内」)
- ☐ ローン残債の有無を確認し、残債があれば申込フォームで「あり」を選ぶ
- ☐ 車検証の所有者名義が自分か、ディーラー・信販会社かを確認した(あんしん決済の利用条件に関わる)
- ☐ ディーラー下取り額を先に取り、開示後は下限額と比較すると決めた
MOTA車買取に関する5つの誤解。ネットの解説記事で混同されやすい点
MOTA車買取の解説記事は数多くありますが、古い仕様のまま更新されていないものや、仕組みを取り違えているものが少なくありません。筆者が読み比べて特に目についた5つの誤解を、公式の現行仕様と並べて正します。
| よくある誤解 | 公式の現行仕様(2026年10月時点) |
|---|---|
| 「結果は翌日18時に分かる」 | 0時〜14時59分の申込は当日18時、15時以降は翌日12時。2024年頃の仕様変更で前倒しされ、最短3時間になった |
| 「電話は一切かかってこない」 | 申込直後の電話はないが、開示時刻に上位3社から電話が来る。連絡をメールだけに指定することはできない |
| 「入札額で必ず買い取ってもらえる」 | 保証されるのは下限額。上限額は実車の状態次第で、申告と実車に大きな相違があれば下限額も保証されない |
| 「有料サービスだ」「キャンセル料がかかる」 | 本体は無料。MOTAがキャンセル料や違約金を請求することはない。費用が出るのは車買取サポートとあんしん決済を自分で選んだ場合だけ |
| 「MOTAが車を買い取ってくれる」 | MOTAは買取店ではなく仲介プラットフォーム。買い取るのは加盟店で、契約相手も加盟店。MOTAが関わるのは入札の場の提供、規約の運用、エスクローの仲介 |
5つ目の誤解は、トラブル時の対処に直結します。契約の相手はあくまで買取店なので、減額や未払いの一次的な責任は買取店にあります。MOTAの役割は、規約違反の加盟店に注意やペナルティを課すこと、そしてあんしん決済で代金を預かることです。「MOTAが買うのだから安心」ではなく、「MOTAが場のルールを作り、守らせている」と理解しておくと、何かあったときに誰に何を言うべきかが明確になります。
1つ目の誤解も実害があります。「翌日18時」と信じて15時前に申し込んだ人は、当日18時の開示に気づかず、上位3社からの電話を取り逃がします。電話に出られないと各社は次に進めず、着信が増えます。開示時刻の正確な理解は、MOTAを快適に使う最初の条件です。
MOTA車買取を理解するための用語集
公式サイトや本記事で使われる言葉のうち、はじめての人が引っかかりやすいものをまとめました。
| 用語 | 意味 | 本記事での位置づけ |
|---|---|---|
| 事前査定方式 | 実車を見る前に、車両情報だけで買取店が概算額を提示する方式。MOTAが特許を取得 | MOTA車買取の定義そのもの |
| 一括査定(従来型) | 1回の申込で複数の買取店に査定を依頼する仕組み。申込と同時に個人情報が各社へ渡る | MOTAと比較される側 |
| 入札 | 買取店が車両情報を見て、Web上で概算額を提示すること。MOTAでは最大20社 | 仕組みのステップ2 |
| 下限額・上限額 | 入札で提示される幅。下限額は買取店が最低でも買うと約束した額、上限額は実車次第で届く額 | 売主の判断基準は常に下限額 |
| 上位3社 | 入札額の高い順に自動選出される最大3社。売主の連絡先が開示され、電話をかけられる | 電話ラッシュを防ぐ要 |
| 二重査定 | 申込時の概算額から、実車査定後に大きく減額する行為。消費者トラブルの典型 | 2023年4月の規約で禁止 |
| 修復歴 | 骨格(フレーム)部分を損傷して修理・交換した履歴。擦り傷やバンパー交換は該当しない | 申告の正確さが規約の保護を左右 |
| エスクロー | 第三者が代金を一時的に預かり、取引完了後に支払う仕組み。MOTAでは「あんしん決済」 | 未払いリスクを仕組みで消す |
| 自動退会 | 申込から60日経過でアカウントが自動削除されること | 記録が必要なら事前に保存 |
| JPUC | 一般社団法人日本自動車購入協会。中古車買取の健全化を目的とする団体。MOTAのサイトを監修 | 第三者性の根拠の1つ |
MOTA車買取に関するよくある質問
Q.申し込んだら、本当に電話は来ないのですか?
申込直後の電話は来ません。買取店に連絡先が渡るのは、入札結果の開示と同時に上位最大3社だけです。ただし開示時刻には3社が一斉にかけてくるので、「電話ゼロ」ではなく「電話が来る相手と時刻が決まっている」と理解するのが正確です。
Q.入札額どおりに買い取ってもらえますか?
入札は「下限額〜上限額」の概算です。規約上、申告内容と実車に大きな相違がなければ、加盟店の都合で下限額を下回る減額はできません。上限額は実車の状態次第で、保証された額ではありません。
Q.入札が1社も付かないことはありますか?
あり得ます。加盟店の在庫需要が少ない地域や、年式が古い車、特殊な車両では入札が集まりにくいです。利用は無料なので、入札が付かなければ別の売却手段に切り替えて損はありません。なお、MOTAが2026年9月に公表した約150万件の査定データでは、16年落ち以上の車でも65.0%に10万円以上の査定額が付いています。古い車でも、まず相場を見る価値はあります。
Q.上位3社以外の店とも話せますか?
できます。マイページには最大20社の入札額が表示され、4社目以降を売主の側から追加できます。
Q.写真を登録しないと査定額は下がりますか?
最終的な買取額は実車査定で確定するため、写真の有無で最終額が直接変わることはありません。ただし写真があると入札の精度が上がり、下限額と最終額の差が小さくなる傾向があります。正面、サイド、後方、内装、メーターに加えて、傷やへこみがあればその写真も含めて6枚までアップしておくと、実車査定での「想定外」を減らせます。
Q.連絡をメールだけにできますか?
できません。最初の連絡は登録した電話番号に電話でかかってきます。電話そのものを避けたい人は、MOTA車買取サポート(対象エリア限定)を使って、MOTAの査定員1回の対応に絞る方法があります。
Q.契約した後にキャンセルできますか?
車両引き渡し日の翌日までなら、売主の希望で契約を解除でき、買取店はキャンセル料を請求できません。翌々日以降は買取店との個別契約の規定に従います。MOTA自身がキャンセル料や違約金を請求することはありません。
Q.ローンが残っていても売れますか?
売れます。売却額からローン残債を精算する形が一般的で、売却額が残債を下回る場合は差額を支払います。申込フォームの「ローン残債」で「あり」を選んでください。所有権がディーラーや信販会社にある場合、あんしん決済の利用条件に関わるので、事前に確認が必要です。
Q.車検が切れていても大丈夫ですか?
売却できます。出張査定なら公道を走らせる必要もありません。車検を通してから売るほうが得とは限らない、というのが公式の見解です。
Q.査定額はいつまで有効ですか?
中古車の相場は新型車の発売や為替で動きます。入札額に有効期限が明記されているわけではありませんが、筆者は開示から2週間以内に契約・引き渡しまで終えることを目安にしています。時間が空くほど「相場が変わった」という理由での再交渉が起きやすくなるからです。
Q.運営会社は信頼できますか?
運営は1999年設立の株式会社MOTA(旧オートックワン)で、自動車情報サイト「MOTA」の運営元です。事前査定方式について2025年2月に特許を取得し、2026年3月に関連4件を追加出願しています。サイトは一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)の監修を受けており、2026年4月には経済産業省自動車課を招いた特別座談会も実施しています。
Q.申込後、気が変わったらどうなりますか?
開示後に3社から電話が来たら、売却しない旨を伝えれば終わりです。キャンセル連絡の相手が最大3社で済むのは、MOTAの利点の1つです。申込から60日が経過すると、アカウントは自動的に削除されます。
まとめ:MOTA車買取は「相場を先に知る権利」を売主に戻す仕組み
MOTA車買取を一文で定義するなら、「最大20社の値付けを、電話が鳴る前に、無料で見られる一括査定」です。特許で守られた事前査定方式、上位3社への連絡限定、下限額を下回る減額の禁止、引き渡し翌日までのキャンセル無料、そしてエスクローによる未払い防止。この5つが、従来型の一括査定にあった不利な構造を取り除いています。
ただし、万能ではありません。開示の瞬間に3社から電話が来ること、結果まで最長約21時間待つこと、入札はあくまで幅のある概算であること、店を自分で選べないこと。この4点を理解したうえで使う道具です。
- ディーラー下取りしか経験がない人、営業電話を減らしたい人、相場を知ってから交渉したい人は、まずMOTAで入札を見る価値がある
- 今日中に売りたい人、売る店を決めている人、事故車や不動車を売る人は、別の手段のほうが早い
- どちらの場合も、下取り額を先に取り、申込フォームの情報と写真を充実させ、開示後は下限額を基準に判断する。それだけで結果は変わる
車は、持っている間ずっと価値が下がり続ける資産です。売ると決めたなら、1社の提示額だけで決める理由はありません。20社分の値付けを見てから決める。MOTA車買取は、そのための最も手間の少ない方法の1つです。
※ 本記事の情報は2026年10月時点のものです。提携買取店数や査定実績は公式サイトで日々更新されます。サービス内容・料金・対応エリアは変更される場合があるため、最新情報は公式ページでご確認ください。図1〜図6は公式サイトの説明および筆者の取引記録を基に筆者が作成したものです。
🔗 参照先
- MOTA車買取 公式サイト(株式会社MOTA)
- MOTA車買取 加盟店一覧(株式会社MOTA)
- MOTA車買取サポート 公式ページ(株式会社MOTA)
- あんしん決済 公式ページ(株式会社MOTA)
- MOTA車買取 よくある質問(株式会社MOTA)
- 「MOTA車買取」規約改定のお知らせ(2023年4月12日・PR TIMES)
- 「一括車買取査定、MOTA車買取」に関する特許出願(2023年9月22日・PR TIMES)
- MOTA車買取、事前査定方式の一括査定サービスで特許取得(2025年2月7日・PR TIMES)
- 既存特許に加え新たに4件の特許を出願(2026年3月16日・PR TIMES)
- エスクロー決済「あんしん決済」をリニューアル(2026年3月17日・PR TIMES)
- 「MOTA車買取カウンター」イオン新浦安にオープン(2026年3月26日・株式会社MOTA)
- MOTA車買取サポート、東海・関西エリアへ拡大(2026年4月1日・株式会社MOTA)
- 【経産省×MOTA】中古車流通の透明化に向けた特別座談会(2026年4月27日・PR TIMES)
- 古い車・多走行車の査定相場に変化(2026年9月15日・PR TIMES)
- MOTA車買取への加盟1,500社突破(2026年9月17日・PR TIMES)
- 株式会社MOTA コーポレートサイト
- 独立行政法人 国民生活センター
- 一般社団法人 日本自動車購入協会(JPUC)





