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「4月1日の自転車の道交法改正!結局ドライバーは何に注意すれば良いの?

たかまさニュース(車・道路交通など)

「自転車が前を走っているとき、ちょっと膨らんでサッと追い越す」——そんな運転を日常的にやってきたドライバーは多いはずです。私自身、20年以上車を運転してきて、そのやり方が当然だと思っていた時期がありました。しかし、2026年4月1日から、その「当然」が明確な法令違反になりました。

今回の道路交通法改正は、自転車への青切符導入が大きく報じられていますが、ドライバー側への影響も見逃せません。「自転車の話でしょ?」と油断していると、違反点数を積み上げる羽目になります。この記事では、ドライバーが4月1日以降に具体的に何を変えるべきかを整理します。

📌 「ちょっと避けて抜く」が違反になった日。ドライバーが知るべき道交法改正の核心

これまでの「曖昧さ」が終わった。道交法第18条第3項の新設が意味すること

改正前の道路交通法第28条第4項には、「自転車の右側方を通過する際はできる限り安全な速度と方法で進行しなければならない」と書かれていました。読んでおわかりの通り、何が「安全」なのかはまったく定義されていません。これでは取り締まりようがなく、強引な追い越しによる接触事故が繰り返されながら、法律として機能しない状態が長年続いていました。

今回新設された道路交通法第18条第3項は、この曖昧さを一掃するものです。条文には「自動車等は、十分な間隔が取れない状況で自転車等の右側を通過するときは、自転車等との間隔に応じた安全な速度(徐行)で進行しなければならない」と明記されました。つまり、「間隔が足りないのに速度を落とさなかった」こと自体が、今後は明確な法令違反になります。

また、自転車側にも変化があります。同条第4項で、自転車は右側を通過される際に「できる限り道路の左側端に寄って通行しなければならない」という義務が新たに課されました。これを怠ると自転車側にも反則金(5,000円)が科されます。改正はドライバーだけを縛るものではなく、自転車側の責任も同時に明確化した双方向の改正です。

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「1.5メートル」は法律の数値ではない。条文なき目安を正しく理解する

報道やSNSで「1.5mの間隔がないと違反」という表現を頻繁に目にしますが、これは正確ではありません。法律の条文に具体的な数値は書かれていないのです。

警察庁の有識者検討会(令和6年1月の報告書)では、欧州の事例を参考に「1mから1.5m」という数値が目安として示されています。愛媛県の「思いやり1.5m運動」はこの文脈で生まれた条例の取り組みであり、1.5mは「条例の趣旨を具体化するための目安」にすぎず、絶対的な安全保証値とは説明されていません。

法律が求めているのは数値の厳守ではなく、「安全な速度と間隔の組み合わせが確保できているか」という判断の正しい運用です。実務的な目安として押さえておくべきは、自転車がこちらの接近を認識している場合で1m以上、認識していない場合(後ろから近づくケースなど)は1.5m以上とされています。

狭い生活道路や路側帯のない道路では、この間隔を確保できないケースが多々あります。そういった場面では速度を十分に落として後方から静かに追随し、安全に追い越せる場所とタイミングを待つのが正解です。後続車が詰まってきて渋滞になっても、それを理由に強引に抜いてよい根拠は法的にはどこにもありません。

違反したらどうなるか。反則金7,000円と違反点数2点の重さ

新設された道交法第18条第3項に違反した場合の罰則は以下の通りです。

項目内容
反則金(普通車)7,000円
違反点数2点
刑事罰(悪質な場合)3ヶ月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金

違反点数2点という数字を軽く見てはいけません。無事故無違反で3年を過ごせば「ゴールド免許」を維持できますが、違反を重ねると更新時の講習区分が上がり、保険等級にも影響します。「7,000円払えばいい話でしょ」とおっしゃる方もいますが、FPの視点で見れば、反則金の支払いで終わらずに事故に発展した場合のコストは桁違いです。自転車との接触事故は相手が被害者になりやすく、損害賠償請求額が高額になるケースも珍しくありません。

自転車への青切符導入は、ドライバーにとっても恩恵がある

今回の改正のもう一つの柱が、自転車への青切符(交通反則通告制度)の導入です。2026年4月1日から、16歳以上の自転車利用者による信号無視、一時不停止、ながらスマホなどの違反が反則金の対象になりました。

これは自転車乗りだけの話ではありません。ドライバーの立場から見ると、自転車が交通ルールを守るようになることで、走行環境が改善されるというメリットがあります。交差点で急に飛び出してくる自転車、逆走してくる自転車、スマホを見ながらフラフラ走る自転車——これらは実際にドライバーが神経をすり減らす原因です。取り締まりが制度ベースに変わることで、長期的には予測しやすい走行環境への改善が期待できます。

もっとも「制度が変わっても現場の自転車の運転マナーはすぐには変わらない」というのが現実です。法律が施行されたからといって、明日から全員がルールを守るとは考えないほうが賢明です。ドライバー側は引き続き、自転車をあくまで「予測不能な存在」として扱い、余裕のある運転を続けることが安全の大前提です。

たかまさはこう見ている

今回の改正で最も重要なポイントは、「条文に数値がない」ということだと私は考えています。「1.5m確保していれば大丈夫」という理解は、ある意味で法律の本質をすり替えています。法が求めているのは「その状況で安全を確保できたか」という実質的な問いです。1.5m空けていても時速50kmで通過したなら、それは安全とは言えない。逆に、狭い道で1mを切っていても徐行して自転車のペースに合わせているなら、法の趣旨には沿っています。

私がこの改正で特に注目しているのは、取り締まりの「証拠化」が容易になった点です。ドライブレコーダーが普及した現在、後方からの映像で追い越し時の速度と間隔はほぼ確認できます。これまで「安全だと思っていた」で通っていた強引な追い越しが、映像証拠とともに取り締まられる時代になりました。自分のドラレコが自分の違反の証拠にもなりうるのです。

もう一点、長年の取材経験から言えることがあります。交通事故で最も裁判が長引くのは、「誰がどこまで義務を負っていたか」が不明確なケースです。今回の改正は、ドライバーの義務範囲を法律として明文化しました。これは「加害者になったとき」の法的責任を確定させると同時に、「被害者になったとき」の権利主張の根拠にもなります。免許取得以来、無事故無違反を続けてきた立場から言えるのは、安全運転とは「ルールを守る」だけでは不十分で、「相手が守らない前提で備える」という構えが不可欠だということです。法改正後は自転車との事故紛争の様相も変わるはずです。ドライバーは「取り締まりを避けるため」だけでなく、「万が一の紛争リスクを下げるため」にも、今回のルール変更を正確に理解しておく価値があります。

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【メタディスクリプション】
2026年4月1日施行の道路交通法改正で、自動車が自転車の右側を通過する際に「十分な間隔がなければ徐行」する義務が明文化されました。違反は反則金7,000円・違反点数2点。FP記者たかまさが改正の要点を解説します。MOTA車買取

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