
マツダの最量販SUV「CX-5」が本日2026年5月21日、ついに3代目へ。価格は330万円から、グレードはS・G・Lの3本立てに整理されました。ディーゼルは姿を消し、2.5Lマイルドハイブリッド一本化。スペックと価格、買い得グレードを順に整理します。
3代目となる新型「MAZDA CX-5」(欧州仕様)。開発コンセプトは「新世代エモーショナル・デイリーコンフォート」。全長4,690mm・ホイールベース拡大で後席空間を広げ、e-SKYACTIV G 2.5(2.5L直噴ガソリン+Mハイブリッド)に一本化。日本では本日2026年5月21日に正式発売されました。
「ディーゼルのないCX-5なんて」と感じている方も多いのではないでしょうか。
マツダの最量販クロスオーバーSUV「CX-5」が本日2026年5月21日、約9年ぶりのフルモデルチェンジで3代目へと生まれ変わり、日本市場で正式発売されました。車両本体価格は330万円から430万6,500円。グレードは従来の「20S」「25S」「XD」+「iセレクション」などの複雑な体系から、シンプルな「S」「G」「L」の3グレードに一新され、それぞれに2WDと4WDが用意されます。パワートレインは2.5L直噴ガソリンエンジンにマイルドハイブリッド「Mハイブリッド」を組み合わせた「e-SKYACTIV G 2.5」に一本化され、現行型で人気だった2.2Lディーゼルターボ(XD)は廃止されました。
ボディは全長4,690mm・全幅1,860mm・全高1,695mmへと拡大し、現行2代目(KF型)比で全長・ホイールベースともに115mm延長。後席ニークリアランスは64mm広がりました。内装にはマツダ初の「Googleビルトイン」対応大型ディスプレイを採用し、Googleマップやアシスタント、Google Playのアプリが車内で使えます。なお、ディーゼルの受け皿となる新世代エンジン「SKYACTIV-Z」とマツダ独自のストロングハイブリッドは、2027年中の追加が公式に予告されています。
本記事では、FP(ファイナンシャルプランナー)の視点も交えながら、新型CX-5のスペックとパワートレイン、ボディ拡大の中身、S・G・Lの価格・グレード戦略と買い得グレード、そして「今のマイルドHVを買うか、2027年のSKYACTIV-Zを待つか」という判断軸を整理します。

📌 新型CX-5のスペックとパワートレイン、ディーゼル廃止と2027年SKYACTIV-Zの設計思想

ターボに頼らず2.5L自然吸気を磨くのがマツダ流。マイルドHVは派手さこそないですが、ディーゼルの代わりを2段構えで用意した点が今回の肝です。
e-SKYACTIV G 2.5(2.5L直噴ガソリン+Mハイブリッド)に一本化
新型CX-5に搭載されるパワートレインは、2.5L直噴ガソリン直列4気筒自然吸気エンジンに、マツダのマイルドハイブリッドシステム「Mハイブリッド」を組み合わせた「e-SKYACTIV G 2.5」の1種類です。マツダ公式の欧州初公開リリース(2025年7月10日)によれば、変速機は6速AT「SKYACTIV-DRIVE(6EC-AT)」、サスペンションは前マクファーソンストラット式・後マルチリンク式を採用します。ダウンサイジングターボへ流れる潮流のなか、マツダは大排気量自然吸気を磨く「ライトサイジング」の思想を継続。トルクの出方の素直さと、アクセル操作に忠実なリニアな加速が、CX-5らしい「人馬一体」の走りを支えます。
注目すべきは、現行型で根強い人気を誇った2.2Lクリーンディーゼルターボ(XD)が新型では廃止された点です。低回転からの太いトルクと優れた燃費でロングドライブ派に支持されてきただけに、惜しむ声は少なくありません。ただしマツダは、理想の燃焼を目指して開発中の新世代エンジン「SKYACTIV-Z」と、マツダ独自の新ハイブリッドシステムを組み合わせたモデルを2027年中に追加すると公式に予告しています。これがガソリンとディーゼルの「いいとこ取り」を狙うパワートレインで、ディーゼルユーザーの受け皿として設計されています。
全長4,690mm・ホイールベース115mm延長で後席が一変
新型CX-5のボディサイズは全長4,690mm・全幅1,860mm・全高1,695mm。現行2代目(KF型/全長4,575mm・全幅1,845mm・全高1,690mm)と比べ、全長は115mm、ホイールベースも約115mm延長されています。トヨタ・ハリアー(全長4,740mm)に迫るミドルサイズへと成長しました。この延長は単なる大型化ではなく、居住性へ直結しています。各メディアの取材によれば、後席ニークリアランスは64mm拡大、後席ドアの開口部も約70mm広がり、乗降性と後席の快適性が大きく向上しました。
エクステリアは進化した「魂動デザイン」を採用。フロントは厚みのある面構成で塊感を強調し、リアゲートにはエンブレムに代わって「MAZDA」の文字ロゴを大きく配置しました。細くワイドに広がるテールランプ、デュアルエキゾースト、グロスブラックのアクセントが端正なリアビューを形づくります。アルミホイールはSグレードが17インチ、G・Lグレードが19インチ。本日の国内発売に合わせ、初代CX-5以来の青系定番色を進化させた新色「ネイビーブルーマイカ」も導入されます。
マツダ初のGoogleビルトイン、コマンダー廃止でタッチ+音声中心へ
内装の最大のトピックは、マツダ初採用となる「Googleビルトイン」対応の大型インフォテインメントシステムです。Googleアシスタントによる音声操作、Googleマップによるナビゲーション、Google Playのアプリ利用が車内で完結します。従来のダイヤル式「コマンダーコントロール」は廃止され、操作はタッチと音声に集約。エアコン操作は画面下部に常時表示され、スワイプにも対応します。物理スイッチを極力減らしたすっきりしたデザインで、ステアリングのエンブレムも「MAZDA」ロゴへ刷新されました。賛否が分かれるタッチ主体への移行ですが、視線移動を抑えるハードボタンの併用など、マツダなりの安全配慮も盛り込まれています。

📌 S・G・Lの価格構造とグレード戦略、買い得グレード診断

3グレードに整理されたことで、選び方はぐっと明快になりました。私が見るなら、装備と価格のバランスで中間「G」が軸。理由をマトリクスで説明します。
新型CX-5から順次導入される新塗装色「ネイビーブルーマイカ」(海外仕様)。明るいところでは鮮やかなブルー、暗いところでは深いネイビーに見える高コントラスト塗装で、初代CX-5以来のマツダ定番ブルーを継承・進化させた色です。国内ではグレードS・G・Lの全3構成に2WD/4WDを設定します。
330万〜430万6,500円、現行ガソリン比では実質値下げの側面も
新型CX-5の車両本体価格(消費税込み)は330万円から430万6,500円。報道ベース(販売店情報)の主要価格は、S:330万円(2WD)/353万5,000円(4WD)、G:352万円(2WD)/375万5,000円(4WD)、L:407万円(2WD)/430万5,000円(4WD)とされています。スタート価格だけ見れば、現行型の「20S iセレクション」281.05万円から約50万円の上昇です。一方で、新型は全車が2.5L+マイルドHVであることを踏まえると、同じ2.5Lガソリンの現行「25S」スタート価格358.16万円と比べれば、新型Sの330万円はむしろ割安。エンジン排気量と装備を揃えて比較すると、見え方は大きく変わります。
買い得グレードは中間「G」、価格レンジの位置づけ
3グレードのうち、価格と装備のバランスで軸になるのは中間の「G」だと考えます。Sは330万円と魅力的ですが17インチホイールで装備は割り切り仕様、Lは407万円〜と先進安全のフル装備が魅力ながら価格はハリアー上位グレードに迫ります。Gは19インチホイールを履き、必要な快適装備を備えつつ352万円(2WD)に収まります。リセールバリューの観点でも、中間グレードの4WDは中古市場で安定的に評価されやすく、長く乗っても手放しやすいのが利点です。下の価格レンジ図で、現行型と新型の位置づけを整理します。
もう一点、購入判断で外せないのが「今のマイルドHVを買うか、2027年のSKYACTIV-Zストロングハイブリッドを待つか」という論点です。マイルドHVはアシスト量が限定的で、トヨタ式のストロングハイブリッドのような大幅な燃費改善は期待しにくいのが正直なところ。一方、2027年のSKYACTIV-Zはディーゼルの受け皿を狙う本命で、価格上昇も予想されます。年間走行距離が多くロングドライブ中心なら待つ価値があり、街乗り中心で初期コストを抑えたいなら今のマイルドHVが現実解になります。
📌 たかまさはこう見ている

ディーゼル廃止は時代の必然。それでも2段構えで受け皿を残したマツダの判断は、最量販車だからこその誠実さだと感じます。買い時の見極めが今回の肝です。
20年以上自動車業界を取材してきた中で、CX-5ほど一つのブランドの運命を背負ってきたモデルは多くありません。2012年に初代が「魂動デザイン」と「SKYACTIV技術」の第1弾として登場し、2025年末にはグローバル累計生産・販売とも500万台を達成。マツダではファミリア、アクセラ(現MAZDA3)に続く3車種目の節目で、SKYACTIV世代としては最速の到達でした。その看板車が、後輪駆動のCX-60という上位SUVと併存しながら、ミドルクラスの主力として3代目に進化したことの意味は小さくありません。
今回のフルモデルチェンジの本質は、「肥大化したグレード体系の整理」と「ディーゼル退場の現実的な軟着陸」の2点に集約されます。先代末期は「20S」「25S」「XD」に「iセレクション」「ブラックセレクション」などが重なり、種類が多すぎるとの指摘もありました。新型がS・G・Lの3グレードに割り切ったことで、トヨタやホンダのように分かりやすい体系に回帰。マイルドHV一本化でディーゼルは退きましたが、2027年のSKYACTIV-Zストロングハイブリッドという受け皿を明確に予告した点で、ユーザーへの誠実さが感じられます。
FP視点で検証すると、新型CX-5の買い方は走行スタイルで分かれます。年間走行距離が1万km未満で街乗り中心なら、初期コストを抑えられる今のマイルドHV(Sまたは中間G)が現実解。Sの330万円は同排気量の現行25S(358.16万円)より割安で、装備バランスではGが軸になります。一方、年間1.5万km以上でロングドライブが多く燃料費を重視するなら、ディーゼルの受け皿を狙う2027年のSKYACTIV-Zを待つ判断も合理的です。本日発売の新型CX-5は、グローバル500万台の信頼を背負いつつ「分かりやすさ」へ回帰した一台。あなたの走り方に照らして、買い時を見極めてください。
🔍 この記事のファクトチェックについて
本記事に掲載した車両画像は、すべてマツダ株式会社ニュースルーム(https://newsroom.mazda.com/)の公式プレスリリース画像から引用しています。ヒーロー画像は2025年7月10日の「新型『MAZDA CX-5』を欧州で初公開」リリース、サブ画像は2026年1月9日の新塗装色「ネイビーブルーマイカ」開発リリースに掲載された公式画像(いずれも海外/欧州仕様)です。引用は著作権法第32条に基づき、報道目的での適正な範囲内で実施しています。

