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10/04|車買取の代金未払い月22.3件・2023年超え|たかまさの車×交通デイリー

たかまさニュース(車・道路交通など)
たかまさ
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車を渡したのに代金が振り込まれない。この相談が月平均22.3件に達し、買取トラブルが社会問題になった2023年の21.4件を上回りました。相談の総数は減っているのに、未払いだけが増えている点が今回の核心です。

「大手の不正が正されて、車の売却は安全になった」と思い込んでいませんか。

中古車買取の業界団体である日本自動車購入協会(JPUC)は2026年9月14日、記者懇談会を開き、消費者相談の最新データを示しました。グーネット自動車流通の9月24日付記事によれば、「車を渡したのに代金が振り込まれない」という代金未払いの相談は、2026年1〜8月の月平均で22.3件。ビッグモーター問題などで買取トラブルが社会問題化した2023年の21.4件を、すでに上回っています。

しかも相談室への入電の総数は、2024年の月平均302.1件から2026年1〜8月は280.5件へ約7%減っています。全体は落ち着いたのに、売り手にとって最も被害の重い未払いだけが増えている。直近3カ月の相談の57.4%は協会に加盟していない非会員の案件で、協会は「指導できない」と認めています。

本記事では、JPUCが示した相談データの中身、中古車販売店の倒産統計との関係、そして「高く買います」の上乗せ額と未払いリスクの損益分岐を整理し、最後にFP視点で売り手が取るべき自衛策を検証します。

この記事の要点
この記事の結論:車の売却は「いくらで」より「いつ入金か」で選ぶ
! たかまさの結論

代金未払いの相談は月平均22.3件で2023年を超え、相談の57.4%は協会が指導できない非会員の案件です。背景には2025年に101件へ増えた中古車販売店の倒産があります。売却額125万円の車で5万円高い提示に乗る場合、未払いの確率が約3.9%を超えると期待値は逆転します。査定額の差より、入金と引き渡しの順序を先に確認すべきです。

── 結論を裏付ける4つの数字 ──
22.3件 未払い相談の月平均

→ 2023年の21.4件を上回る。2026年1〜8月の実績で、相談総数280.5件の約8%を占めます。

57.4% 非会員案件の割合

→ 会員案件22.8%の約2.5倍。2026年6〜8月の相談の内訳で、協会の指導が届かない領域です。

101件 中古車販売店の倒産

→ 2025年は前年比29.4%増。東京商工リサーチ調べで、88.1%が資本金1,000万円未満です。

3.9% 上乗せ5万円の損益分岐

→ 約26回に1回の未払いで帳消し。売却額124.8万円を前提にした当サイトの試算です。

この記事で分かること:JPUC相談データの中身と2023年との比較、非会員案件が6割を占める構造、中古車販売店の倒産101件との関係、上乗せ額と未払いリスクの損益分岐、そして同時履行・エスクロー・契約書という3つの自衛策を検証します。

※ 出典:グーネット自動車流通(2026年9月24日)・日本自動車購入協会・東京商工リサーチ(2026年1月20日)|データを基に当サイトが独自に作成
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📌 車買取の代金未払いが月22.3件、JPUC相談データが示す2023年超えの実態

たかまさ
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相談の総数はピークの2024年より約7%少ないのに、未払いは2023年を超えました。件数の多さではなく、被害の「重さ」が変わったと読むべきデータです。

月22.3件は年換算で約268件、相談の12.6件に1件が未払い

JPUCは「JPUC車売却消費者相談室」という窓口を運営しています。記者懇談会で井上貴之代表理事が示したデータによれば、相談室への入電は2024年が月平均302.1件、2025年が260.8件、2026年は1〜8月で280.5件と再び増加に転じました。月別では3月319件、6月304件、7月340件と300件を超える月が相次ぎ、7月は前年同月比131.3%です。

このうち代金未払いの相談は、2026年1〜8月の月平均で22.3件。2023年の21.4件を0.9件、率にして約4%上回ります。22.3件を12カ月に引き直すと年換算で約268件、相談総数280.5件に対する比率は約8.0%で、およそ12.6件に1件が「代金が入らない」という内容になります。

注目したいのは非対称です。相談の総数は2024年のピークから7.1%減ったのに、未払いは社会問題化した年を超えました。キャンセルを巡る相談も続いており、2026年6〜8月はキャンセル拒否が月平均10.1件、キャンセル違約金は月20件前後で高止まりしています。違約金やキャンセルは金額に上限のある争いですが、未払いは車の価値がまるごと失われる争いです。

JPUC相談室への入電と代金未払い相談(月平均)
2026年は1〜8月の実績・棒の長さは各グループ内の最大値との比
相談室への入電(総数)
2024年302.1件
2025年260.8件
2026年1〜8月280.5件(ピーク比−7.1%)
うち代金未払いの相談
2023年(買取トラブルが社会問題化)21.4件
2026年1〜8月22.3件(2023年比+0.9件)

総数はピークの2024年を下回る一方、未払いは2023年を上回りました。2024年・2025年の未払い件数は報道に記載がないため掲載していません。

※ 出典:グーネット自動車流通「JPUCが記者懇談会を開催」(2026年9月24日時点)|データを基に当サイトが独自に作成

相談の57.4%が非会員案件、協会が「指導できない」構造

では、未払いを起こしているのはどんな事業者なのか。JPUCによれば、2026年6〜8月の相談のうち会員の買取事業者に関するものは22.8%にとどまり、非会員の案件が57.4%を占めました。非会員は会員の約2.5倍です。JPUCは自主規制団体ですから、加盟していない事業者にはルールを守らせる権限がありません。相談の6割近くが、そもそも指導の届かない場所で起きています。

協会の足元も盤石ではありません。記事によれば相談対応の費用は買取事業者が74%、一括査定などの媒体事業者が25.9%を負担しており(2026年6〜8月)、2025年度は12カ月のうち約9カ月が赤字でした。井上代表理事は、相談件数のシェアに応じて媒体事業者も費用を負担すべきだと訴えています。会員の適正さを示す数字もあります。JPUCのモデル約款と同等以上の内容で契約する比率は97.5%、利用台数は令和7年度に初めて100万台を超えました。ルールを守る側は守っている。問題はその外側にあります。

渡した車がオークションを経て他店の店頭へ、被害回復が難しい理由

未払いが深刻なのは、車を取り戻すことも難しいからです。懇談会では、代金が支払われないまま引き取られた車がオートオークションで落札され、別の中古車販売店の店頭に並んでいた事例が報告されました。被害者が車台番号の一致する車を見つけた時点で、名義変更はまだ済んでいなかったといいます。

販売店側は返却を模索し、弁護士から契約解除の申し入れもあったものの、オークション会場が落札代金を回収できなければ車両を戻せない可能性が指摘され、返金や返還の結末は懇談会の時点で示されませんでした。車と書類を渡した瞬間に、車は流通の川に乗って、事情を知らない第三者の手に渡っていきます。代金の請求は民事の争いになり、相手が倒産していれば回収の見込みはさらに薄くなります。

井上代表理事は手口にも言及しています。名義上問題のない人物に会社を設立させて媒体に登録し、最初の数台だけ高値で買い取って信用を作り、換金できる車を集めて代金を払わない、というものです。問題のある事業者への媒体の対応にも差があり、数年前に取引を止めた媒体がある一方、2026年9月まで掲載が残っていた媒体もあったとされています。

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📌 中古車販売店の倒産101件と未払いリスク、上乗せ5万円の損益分岐は3.9%

たかまさ
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入金まで5日から2週間。その間、売り手は125万円前後を無担保で貸しているのと同じ状態です。貸す相手の利益率が2.1%まで落ちていることを、査定額の比較表は教えてくれません。

2025年の倒産は101件、88.1%が資本金1,000万円未満

井上代表理事は未払い増加の背景として、意図的な詐欺だけでなく、中古車事業者の倒産増加と小規模専業店の経営難を挙げています。大手が広告とAIに投資してシェアを伸ばす一方で、資金繰りに行き詰まった事業者が消費者被害を生む、という構図です。

この見立ては統計と一致します。東京商工リサーチが2026年1月20日に公表した集計では、2025年の中古車販売店の倒産は101件で前年比29.4%増。過去10年で初めて100件台に乗りました。101件のうち89件、88.1%が資本金1,000万円未満で、業界の利益率は2023年の3.0%から直近は2.1%へ低下しています。仕入れ価格の高騰と在庫不足で、車を高く買うほど利幅が消える状況です。

消費者側の統計も動いています。国民生活センターの公表では、中古自動車に関する相談は2023年度9,034件、2024年度7,059件、2025年度8,642件。いったん減った相談が2025年度に22.4%増え、JPUCの入電と同じ向きに戻っています。2025年に破産した東京都板橋区の買取・販売店カートップは、日刊自動車新聞によれば負債総額3億8,160万円、債権者215人でした。単純平均で1人あたり約177万円です。

上乗せ5万円と全損125万円、未払い確率3.9%で期待値は逆転する

ここで試算をします。売り手が比べているのは多くの場合、査定額の数万円の差です。一方で、未払いが起きたときに失うのは車の価値そのものです。業者オークション最大手USSの2026年8月の平均成約単価124.8万円を売却額の目安に置き、確実に入金されるA社と、それより高い額を提示するが未払いリスクのあるB社を比べます。

B社で受け取れる金額の期待値は「(売却額+上乗せ額)×(1−未払い確率)」です。これがA社の売却額を下回る境目は「上乗せ額÷(売却額+上乗せ額)」で求められます。上乗せが5万円なら境目は3.9%。つまり約26回に1回でも未払いが起きる相手なら、5万円高い提示は期待値で負けています。

上乗せ額別・未払いリスクの損益分岐
確実に入金される売却額を124.8万円とした場合・未払い時は全額回収不能と仮定
他社より高い額 提示額 損益分岐の未払い確率 目安
+3万円 127.8万円 2.3% 約43回に1回
+5万円 129.8万円 3.9% 約26回に1回
+10万円 134.8万円 7.4% 約13回に1回
+20万円 144.8万円 13.8% 約7回に1回

※ 赤字=本文で取り上げた「5万円差」の場合。未払い確率がこの値を超えると、高い提示のほうが期待値で損になります

※ 出典:USS月次データ(2026年8月の平均成約単価)|データを基に当サイトが独自に作成

この試算は単純化したものです。実際には倒産手続きの配当で一部が戻る可能性があり、損失は全額とは限りません。逆に、125万円を失う痛みは5万円を得る喜びより重いので、現実に許容できる確率は3.9%よりさらに低くなります。なお、相談の約8%が未払いというJPUCの数字は相談の内訳であって、取引全体の未払い率ではありません。両者を混同しないことが大切です。

同時履行・エスクロー・契約書、売り手ができる3つの自衛策

JPUCは2026年7月16日、「愛車の売却(買取)トラブル急増に伴う安全な取引方法のご案内」を出しました。柱は2つです。1つ目は車両の引き渡しと代金の支払いを同時に行う同時履行。JPUCの解説では、買取代金は引き渡しのおおむね5日〜2週間後に振り込まれるのが一般的とされますが、協会は、車両や書類を先に渡して代金が後日になる契約は事業者の経営状況によって大きなリスクになると明記しています。

2つ目は、第三者が代金を預かるエスクローサービスです。買取店が先に代金を預け、車両と書類の引き渡しが確認されてから売り手に送金される仕組みで、JPUC自身も倒産時の補償と合わせて導入を検討しています。民間では、MOTAが「あんしん決済」を2026年3月17日にリニューアルし、車両の受取連絡後、最短2営業日以内の送金をうたっています。

この2本柱に加えて、3つ目に確かめたいのが契約書です。支払予定日と支払方法が明記されているか、事業者の所在地と連絡先が確認できるか、支払期限が不自然に長くないか。JPUCによれば、媒体のなかには1週間以内の支払いを義務付けているところもあれば、期限を定めていないところも多いのが現状です。売り手自身が期限を確かめるほかありません。

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📌 たかまさはこう見ている

たかまさ
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2023年の問題は「大手の不正」でした。2026年の問題は「小さな店の資金繰り」です。原因が入れ替わったのに、売り手の被害だけは同じ形で残っている。ここに業界の自浄だけでは埋まらない穴があります。

今回のデータで私が最も重く見ているのは、相談の57.4%が非会員案件だという点です。業界団体がルールを整え、会員の97.5%がモデル約款以上の内容で契約するところまで来ても、団体の外にいる事業者には何も届きません。JPUCは悪質事業者の情報を媒体間で共有したいと考えていますが、以前に公正取引委員会へ相談した際は独占禁止法に抵触するとして退けられ、法的な整理をやり直して改めて許可を求める方針だといいます。買取広告の公正競争規約も、策定まで2〜3年かかる見通しです。制度が追いつくまでの時間を、売り手は自分で埋めるしかありません。

私はこれまで11台の車を買い、その都度、前の車を手放してきました。振り返ると、査定額の比較には何時間もかけたのに、入金日を契約書で確かめた記憶がない取引もあります。当時は問題になりませんでしたが、利益率2.1%の業界に125万円を2週間預けるという取引の中身は、査定額が何万円高いかよりもはるかに大きな変数です。5万円の上乗せは、約26回に1回の未払いで消えます。高値の理由を説明できない提示は、得ではなく危険信号として読むのが妥当です。

では、どう動くか。まず代金と車の引き渡しを同時にできるかを聞く。できないなら、エスクローに対応した売却先を選ぶ。どちらも難しければ、支払予定日が1週間以内で契約書に書かれている相手に絞る。この3段階で、未払いのリスクは大きく下げられます。FP視点で言えば、車の売却は家計にとって数少ない「まとまった現金が入る取引」であり、利回りより元本の保全を優先する場面です。高く売る技術より、確実に受け取る技術のほうが、いまは値打ちがあります。

MOTA車買取
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🔍 この記事のファクトチェックについて

📋 ファクトチェック・レポート
確認日:2026年10月4日/確認者:たかまさ(編集部)

本記事の主要な事実・数値について、一次情報源(日本自動車購入協会の公式発表・グーネット自動車流通の報道・東京商工リサーチ・国民生活センター等)との突合をおこないました。変動可能性のある項目や前提に依存する数値は「要確認」として注意喚起しています。

✅ 確認済み

記者懇談会の開催と未払い相談件数:JPUCが2026年9月14日に記者懇談会を開催したこと(専門紙・専門メディア9社10名が出席、代表理事は井上貴之氏)をJPUC公式のお知らせで確認。代金未払い相談が2026年1〜8月の月平均22.3件で2023年の21.4件を上回ること、入電の月平均が2024年302.1件・2025年260.8件・2026年1〜8月280.5件、7月340件(前年同月比131.3%)であることを、グーネット自動車流通の9月24日付記事で確認。

✅ 確認済み

会員・非会員の割合と協会の状況:2026年6〜8月の相談のうち会員買取事業者に関するものが22.8%、非会員案件が57.4%であること、費用負担が買取事業者74%・媒体事業者25.9%であること、2025年度は12カ月のうち約9カ月が赤字だったこと、モデル約款以上の内容で契約する比率97.5%・利用台数が令和7年度に初めて100万台を超えたこと、キャンセル拒否が月平均10.1件であることを、同記事で確認。

✅ 確認済み

中古車販売店の倒産と相談件数の統計:2025年の中古車販売店の倒産が101件(前年比29.4%増)で過去10年で初めて100件台となったこと、資本金1,000万円未満が89件(88.1%)、利益率が2023年の3.0%から2.1%へ低下したことを、東京商工リサーチの2026年1月20日付レポートで確認。中古自動車の相談件数(2023年度9,034件・2024年度7,059件・2025年度8,642件)は国民生活センターの公表データ(2026年5月31日現在)で確認。

✅ 確認済み

安全な取引方法とエスクロー:JPUCが2026年7月16日に「安全な取引方法」の案内を出し、同時履行とエスクローサービスを挙げていること、車両や書類を先に引き渡す契約のリスクに言及していることをJPUC公式で確認。入金の目安「おおむね5日〜2週間後」はJPUCの解説ページで確認。MOTAの「あんしん決済」が2026年3月17日にリニューアルされ、車両の受取連絡後に最短2営業日以内の送金とされていることを、同社のリリースで確認。

⚠ 要確認

損益分岐の試算と当サイトの計算値:「3.9%」「約26回に1回」などは、売却額をUSSの2026年8月平均成約単価124.8万円と置き、未払い時は全額回収不能と仮定した当サイトの試算です。業者オークションの成約単価は実際の買取額とは異なり、車種・年式で大きく変わります。「年換算約268件」「約8.0%」「12.6件に1件」「ピーク比−7.1%」「非会員は会員の約2.5倍」も、報道された数値から当サイトが計算したものです。相談の約8%は相談の内訳であり、取引全体の未払い率ではありません。

⚠ 要確認

報道ベースの数値・個別事例:JPUCの相談件数の詳細は協会の公開資料に掲載がなく、本記事は専門メディアの報道に基づいています。2024年・2025年の未払い件数、相談の残り約2割の内訳は報道に記載がありません。カートップの負債総額3億8,160万円・債権者215人は日刊自動車新聞の報道値で、「1人あたり約177万円」は債権者に事業者を含む単純平均です。東京商工リサーチの利益率の定義と対象期間は同社レポートをご確認ください。エスクローの利用条件や手数料は各サービスの最新情報をご確認ください。

📚 参照した公式・一次情報源
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