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04/21|自賠責13年ぶり6%増・車検前倒しで1,060円|たかまさの車×交通デイリー

たかまさニュース(車・道路交通など)
たかまさ
たかまさ

「保険料は下がり続けるもの」という3年間の常識が、本日を境に反転します。13年ぶりの値上げは、コロナ余剰金を食い潰した時代の終わりを意味します。

「自賠責はこのまま下がり続けるもの」。そう思い込んでいませんか。

金融庁は2026年4月17日、自動車損害賠償責任保険(自賠責)の保険料を同年11月から6%引き上げる案を審議会に提示しました。自家用乗用車の24ヶ月契約は現行17,650円から約18,710円へ、1,060円の値上げとなります。過去最低水準からの反転は、2013年4月以来13年ぶりです。

背景には、コロナ禍の事故減で積み上がった余剰金の食い潰し完了と、医療費・人件費の構造的上昇があります。任意保険も2026年1月に大手3社(損保ジャパン・三井住友海上・あいおいニッセイ同和損保)が平均6〜7.5%引き上げ済みで、強制保険と任意保険の「二重の値上げ」が家計に迫っています。

この記事では、FP(ファイナンシャルプランナー)の視点から、車種別の値上げ額、11月改定前の「車検前倒し戦術」、そして13年サイクルの構造変化を検証します。

ARTICLE SUMMARY
この記事の結論:自賠責は「過去最低」の時代から「構造値上げ」の時代へ
! たかまさの結論

13年間積み上げたコロナ余剰金は食い潰され、自賠責は物価高連動の値上げフェーズに転換。FPとして重要なのは、11月改定前に車検を前倒しすれば、2年間の旧料率をロックでき、1,060円の値上げを確保的に回避できるという点です。

── 結論を裏付ける4つの数字 ──
6% 改定率

→ 13年ぶりの反転幅。物価高と医療費上昇を映す構造値上げ。

1,060 乗用車増額

→ 家計への直接負担。24ヶ月契約での値上げ額、車検ごとに発生。

11 改定タイミング

→ 例年4月と異なるレア改定。7ヶ月の猶予が車検前倒しを可能にする。

17,650 過去最低

→ 終焉する3年間の底値。2023年度以降の据え置きが反転する節目。

この記事で分かること:①13年サイクルが終わる構造的背景、②車種別の値上げ額FP試算、③11月改定前の車検前倒しで旧料率をロックする実践術

※ 出典:金融庁・損害保険料率算出機構(2026年4月時点)|データを基に当サイトが独自に作成
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📌 金融庁「自賠責13年ぶり6%増」の全貌と、コロナ余剰金を食い潰した13年サイクルの終焉

たかまさ
たかまさ

「6%」という数字の裏に、13年間の事故減社会の終焉が隠れています。医療費上昇と事故率低下の鈍化、この2つが交差した瞬間です。

TREND
自賠責保険料24ヶ月契約の推移(自家用乗用車)
41,850
27,840
19,930
17,650
18,710
1985-91
2013.4
2020.4
2023.4
2026.11
※ 出典:損害保険料率算出機構・金融庁(2026年4月時点)|データを基に当サイトが独自に作成

4月17日発表の全貌。改定は11月、13年ぶり、17,650円が約18,710円へ

金融庁は2026年4月17日に開催した自賠責保険審議会において、2026年度の改定が必要と判断し、料率を約6%引き上げる案を提示しました。自賠責保険料が引き上げられるのは、2013年4月以来およそ13年ぶりです。

具体的な影響額を整理します。自家用乗用車の24ヶ月契約は現行17,650円で、6%引き上げ後は約18,710円となります。差額は1,060円。これは車検のたびに発生する負担増です。共同通信の報道でも「単純計算で1,000円程度の値上がり」と伝えられています。

特筆すべきは改定タイミングです。自賠責保険料は通常、毎年4月に改定されます。しかし今回は例年と異なり、2026年11月からの適用という珍しいスケジュールとなりました。この「7ヶ月の猶予」が、後述する車検前倒し戦術を成立させる鍵になります。

なぜ13年間据え置かれたのか。コロナ事故減による余剰金の食い潰しと反転タイミング

自賠責保険料はなぜこの13年間、値上げされなかったのでしょうか。理由は「余剰金」の存在です。

2020年以降、新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が続き、交通事故件数が大幅に減少しました。事故が減れば、保険金の支払いも減ります。結果として、予定していた保険金支払いと実際の支払いに差額が生まれ、積み上がった余剰金が保険料の引き下げ原資となっていきました。2023年4月には平均11.4%の値下げが実施され、自家用乗用車24ヶ月契約は17,650円という過去最低水準に到達しました。

しかしこの「過去最低」は、あくまでコロナ禍で生まれた一時的な余剰金によるものでした。JAF Mate Onlineの報道によれば、現在の17,650円は1985年から1991年の最高額41,850円と比べると約42%の水準にすぎません。この水準が構造的に持続可能だったわけではなく、余剰金が尽きれば反転することは制度上の必然だったのです。

医療費上昇と事故率低下の鈍化が示す構造転換。過去最低からの反転

今回の6%引き上げの直接的な要因は、金融庁の説明によれば「人件費や医療費などの上昇」です。自賠責保険の支払い対象は人身事故に限られるため、治療費の高騰は支払い額に直結します。

もう1つ見逃せないのが、事故率低下ペースの鈍化です。日本自動車会議所の報道では、これまで事故件数は減少傾向にあったものの、そのペースが落ちてきたことが指摘されています。自動ブレーキなどの安全技術普及による事故減という「下げ圧力」が天井を打ち、一方で医療費上昇という「上げ圧力」が継続的に強まる構造です。この2つのトレンドが交差した瞬間が、2026年11月の改定というわけです。

私がFP記者として20年以上保険制度を取材してきた経験から言えるのは、自賠責保険の料率は必ず収支が均衡するように設計されている、という原則です。ノーロス・ノープロフィットの原則です。余剰金が出れば値下げ、不足が見込まれれば値上げ。2023年の値下げも2026年の値上げも、同じ制度設計の必然的な帰結であり、この13年間の据え置きが特殊な期間だったと理解するのが正しい見方でしょう。

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📌 FP記者が試算する車種別値上げ額と、11月前に車検を前倒しすれば1,060円取り戻せる「旧料率ロック戦術」

たかまさ
たかまさ

「車検は車屋さんに言われた時期に出すもの」と思っていませんか。11月改定前の2ヶ月猶予こそ、家計にとって唯一のボーナスタイムです。

COMPARISON
車種別・24ヶ月契約の現行料率と改定後料率(本土・沖縄離島除く)
車種
現行料率
改定後
差額
自家用乗用車
17,650円
約18,710円
+1,060
軽自動車
17,540円 優位
約18,590円
+1,050
自家用小型貨物
20,340円
約21,560円
+1,220
二輪車 250cc超
8,760円
約9,290円
+530
原付 125cc以下
8,560円 優位
約9,070円
+510
※ 出典:損害保険料率算出機構・金融庁(2026年4月時点)|データを基に当サイトが独自に作成

車種別値上げ額の完全試算。普通車・軽・二輪・小型貨物で異なる負担増

6%引き上げと一言で言っても、絶対額では車種によって大きな差が出ます。上の比較表でまとめた通り、普通車は1,060円、軽自動車は1,050円、小型貨物は最も重く1,220円の増加です。一方、二輪車250cc超は530円、原付125cc以下は510円と、二輪勢は千円未満に収まります。

注目すべきは普通車と軽自動車の差がわずか10円しかないこと。現行料率で軽自動車は普通車より110円安いですが、改定後もこの差はほぼ維持されます。「自賠責は軽の方が圧倒的に安い」という思い込みを持つ方もいますが、対人賠償のための強制保険という性格上、車両サイズでの料率差は意図的に抑えられているのです。

車検前倒しで1,060円を取り戻す「旧料率ロック戦術」の仕組み

ここからが本題です。11月改定というレアなタイミングが、家計にとって意外な節約チャンスを生みます。

自動車の車検は、有効期限満了日の2ヶ月前から受けられます。かつ、車検時に自賠責保険を24ヶ月分まとめて契約するため、11月改定前に車検を通せば、旧料率17,650円で2年間をロックできるのです。

具体的なパターンで考えてみましょう。2026年12月が車検満了の方であれば、通常通り11月や12月初頭に車検を受けると新料率18,710円が適用されます。しかし、10月中に前倒しで車検を受ければ、旧料率17,650円で24ヶ月契約が可能です。差額1,060円をそのまま節約できる計算です。

私が11回の買い替えで得た経験から言うと、車検を前倒しにすることで「次回車検が若干早まる」というデメリットはあります。ただし、満了日の2ヶ月前以内であれば車検残期間を無駄にせず次の車検期間にスライドできる仕組みになっているため、実害はほとんどありません。ディーラーや整備工場に「11月改定前にお願いしたい」と伝えれば、柔軟に対応してもらえるケースが多いはずです。

任意保険2026年1月改定との合計家計負担増

見落としがちなのが、任意保険の値上げとの「二重負担」です。

大手損保3社(損保ジャパン・三井住友海上・あいおいニッセイ同和損保)は、すでに2026年1月に任意自動車保険を平均6〜7.5%引き上げました。東京海上日動も同時期に実施しています。例えば年額8万円の任意保険に加入している方であれば、年間で約4,800〜6,000円、2年間では約10,000〜12,000円の負担増です。

これに自賠責の1,060円(24ヶ月契約・普通車)を加算すると、2年間あたり約11,000〜13,000円の保険料増加。家計から見れば「保険の二段値上げ」です。ガソリン補助金の段階縮小(2026年4〜7月)・自動車税の普通車化による増額・車検費用の物価高との複合圧力を考えれば、車1台の維持費は確実に重みを増しています。

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たかまさはこう見ている

たかまさ
たかまさ

「安い保険」は、誰かが損している保険でもあります。13年間の過去最低は、コロナで外出できなかった人々の余剰金だったのかもしれません。

PHASE EVOLUTION
自賠責保険料の3フェーズ(自家用乗用車24ヶ月契約)
PHASE 1 ・ 過去
1985-91年
41,850円

バブル期。事故件数も賠償額も上昇基調で最高額に。

PHASE 2 ・ 現在
2023-25年
17,650円

コロナ事故減による余剰金で過去最低額。3年連続据え置き。

PHASE 3 ・ 未来
2026.11-
約18,710円

医療費高騰と事故率低下の鈍化で13年ぶり反転。

たかまさの読み:13年に一度の改定サイクルから、物価連動型の定期改定時代へ。「据え置き」という3年間の常識は終わる。

※ 出典:損害保険料率算出機構・JAF Mate・金融庁(2026年4月時点)|データを基に当サイトが独自に作成

今回の6%引き上げを「ただの値上げ」として受け取るか、「13年サイクルの終焉」として読むかで、今後のカーライフの設計が変わります。私は後者の立場です。

理由は3つあります。第1に、自賠責保険料は制度設計上、収支均衡(ノーロス・ノープロフィット原則)を前提に定期検証される仕組みです。これまでの13年間はたまたま事故減が続き、据え置きと値下げが実現してきましたが、本来の制度サイクルから見れば例外的な時期でした。第2に、医療費・人件費の構造的上昇は反転の見込みが立ちません。治療費は物価上昇を上回るペースで増加しており、この傾向は高齢化社会の進行とともに続きます。第3に、任意保険も2026年1月にすでに6〜7.5%の値上げを実施済みで、強制保険と任意保険が同じ方向に動いていることは偶然ではありません。保険業界全体が「事故減による値下げ時代」から「物価連動型の値上げ時代」に転換しているのです。

FP記者として20年取材してきた感覚で言えば、今は「まとめて2年ロックできる」最後のチャンスです。車検満了が2026年後半〜2027年前半の方は、11月前に車検を前倒しするかどうかで、家計の保険料が1,060円変わります。小さな額に見えますが、複数台保有する家計や事業者であれば台数分の差が積み上がる金額です。そして何より、「保険は下がるもの」という3年間の安心感がここで終わるという事実を、今のうちに認識しておくことが重要です。

13年ぶりの反転は、コロナ禍が作った特殊な「過去最低」の時代が幕を下ろす合図です。制度の値段は、時代の事故件数と治療費と物価が決めます。保険料が据え置かれる時代は、誰かが外出を我慢している時代でもあるのです。

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🔍 この記事のファクトチェックについて

この記事のファクトチェックについて
確認日:2026年4月

記事内の主要な数値・事実・発表について、公式サイトおよび一次情報源を用いて確認しました。確認できた項目には「確認済み」、最新情報を確認すべき項目には「要確認」を表示しています。

✅ 確認済み

金融庁が2026年4月17日に自賠責審議会を開催し、保険料を11月から6%引き上げる案を提示した事実

日本自動車会議所(2026年4月20日報) →
✅ 確認済み

現行の自家用乗用車24ヶ月契約の自賠責保険料が17,650円であること(2023年4月以降の料率)

損害保険料率算出機構・基準料率表 →
✅ 確認済み

2013年4月の改定以来、今回が13年ぶりの値上げとなり、2023年4月には平均11.4%の値下げで17,650円(過去最低)となった経緯

JAF Mate Online →
✅ 確認済み

車検は有効期限満了日の2ヶ月前から受けられ、改定前に車検を受ければ旧料率で24ヶ月契約できること

国土交通省・自動車検査案内 →
⚠ 要確認

改定後の具体的な料率(約18,710円等)は記者の6%単純計算による試算値です。正式な料率は金融庁の告示・損害保険料率算出機構の届出をご確認ください

正式告示は改定時に発表。損害保険料率算出機構 →
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