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05/31|パジェロ7年ぶり復活・累計325万台の名車が秋に|たかまさの車×交通デイリー

たかまさニュース(車・道路交通など)
たかまさ
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本格クロカンは時代遅れ。そう思い込んでいませんか。クロスオーバーSUV全盛のいま、三菱がラダーフレームの本格四駆「パジェロ」を7年ぶりに復活させると発表しました。累計325万台、ダカール12勝の名車が秋に帰ってきます。単なる懐古ではない、復活の本当の狙いを読み解きます。

FEATURED
三菱 新型パジェロのティザー画像

三菱自動車が2026年5月29日に車名を正式発表した新型クロスカントリーSUV「パジェロ」のティザー画像。日本仕様は2019年に生産終了しており、国内では7年ぶりの復活となります。2026年秋に世界初公開、2026年度中の発売を予定しています。

出典:三菱自動車工業株式会社 公式ニュースリリース『新型クロスカントリーSUV「パジェロ」を2026年秋に世界初公開』(2026年5月29日)

「本格クロカンはもう時代遅れだ」。そう思い込んでいませんか。

三菱自動車工業は2026年5月29日、開発中の新型クロスカントリーSUVの車名を「パジェロ」に正式決定し、2026年秋に世界初公開すると発表しました。日本仕様は2019年に生産終了しており、国内では7年ぶりの復活です。同日の中長期ビジョン発表会で語られた内容によれば、生産はタイで、販売は世界中で展開し、発売は2026年度中を予定しています。

パジェロは1982年の初代発売以来、4世代にわたり世界170以上の国と地域で累計325万台以上を販売。世界一過酷なダカールラリーでは1983年の参戦開始から7連覇を含む通算12勝を挙げ、悪路走破性と信頼耐久性を実証してきた、三菱を象徴する名車です。新型はピックアップトラック「トライトン」のラダーフレームをベースに、キャビンや前後サスペンションを専用開発します。

この記事では、トライトンとパジェロスポーツが既にあるなかで「あえてパジェロ」を起こす商品戦略の意味、富裕層とコアファン再獲得を狙う二兎戦略の構造、そしてラダーフレーム本格クロカンを所有する際のリセール・維持費・1ナンバー論点までを、車ソムリエとFP記者の目線で検証します。

ARTICLE SUMMARY
結論:パジェロ復活は「懐古」ではなく、富裕層SUV需要を取りにいく戦略的再投入
!

三菱は既にトライトンと海外向けパジェロスポーツを持ちながら、あえて「パジェロ」の名でフラッグシップを新規開発。キャビンとサスを専用設計し、世界的な大型・ラグジュアリーSUV人気を取りにいきます。狙いは「いったん離れたコアファンの再獲得」と「富裕層の新規開拓」の二兎です。

── 復活を物語る4つの数字 ──
325万台
→ 4世代・170以上の国と地域での累計販売台数
12勝
→ ダカールラリー通算優勝回数。7連覇を含む金字塔
7年ぶり
→ 2019年の日本仕様生産終了からの空白期間
2026年秋
→ 世界初公開の時期。発売は2026年度中を予定
この記事で分かること

パジェロの歴史と復活の経緯/トライトン・パジェロスポーツがあるのに新規開発する理由/シリーズ化(小型版)構想の中身/ラダーフレーム車を所有するときのリセール・維持費・1ナンバーのFP判断軸まで一気通貫で解説します。

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📌 パジェロという名の重み・325万台と12勝が示す資産価値

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パジェロで注目すべきは、車名そのものが持つブランド資産です。325万台という販売実績とダカール12勝の戦績は、新型がゼロから積み上げる必要のない「信頼の前借り」になります。これは中古市場での値持ちにも効いてくる要素です。

1982年から4世代・RVブームを牽引した国産クロカンの金字塔

パジェロは「クロスカントリー4WD車の走破性に乗用車の快適性を融合させた新コンセプトのRV(現在のSUV)」として、1982年に初代モデルが発売されました。以降、4世代にわたって進化を続け、世界170以上の国と地域で累計325万台以上を販売。国内では1990年代のRVブームを牽引し、アウトドアレジャー文化の普及に大きく貢献したモデルです。当時は「パジェロミニ」「パジェロジュニア」「パジェロイオ」といった派生モデルもシリーズ展開され、軽自動車からコンパクトまで幅広い層にパジェロの名を届けていました。

その価値を世界的なものにしたのが、モータースポーツでの実績です。1983年から参戦した世界一過酷なダカールラリーで、7連覇を含む通算12勝を記録。砂漠と岩場を何千キロも走り抜く過酷な環境で培われた悪路走破性、操縦安定性、信頼耐久性は、カタログスペックでは語れない「実証された強さ」としてパジェロブランドの核になっています。

なぜ2019年に生産終了し、なぜ今復活するのか

これだけの実績を持ちながら、日本仕様のパジェロは2019年に生産を終了しました(海外向け仕様は2021年に終了)。背景にあるのは、乗用車ベースで舗装路の快適性と燃費に優れる「クロスオーバーSUV」の台頭です。本格的なラダーフレーム車は重く、燃費や日常の取り回しで不利になりやすく、市場の主役の座をクロスオーバーに譲っていきました。

では、なぜ今あらためて復活させるのか。三菱は中長期ビジョン発表会で、「販売終了後も各国の顧客から復活を望む声が非常に強かった」と説明しています。トライトンをベースとする車種としては既に海外でパジェロスポーツを生産していますが、「もう少しお客様の意向に沿った」商品が必要だと判断し、協議を重ねた結果としてパジェロ復活に至ったとのことです。さらに「現在は階層を問わず、大型車・ラグジュアリーカーが世界中で人気」という市場分析を示し、その層にも愛用してもらえる仕上がりを目指していると述べています。つまり今回の復活は、懐古的なリバイバルではなく、世界的なSUVの大型化・高級化トレンドを取りにいく戦略的な再投入だと読めます。

HISTORY TIMELINE
パジェロ44年の歩み・誕生から空白、そして復活へ
1982

初代発売。新コンセプトRVとして登場

1983〜

ダカール参戦。7連覇含む通算12勝

2019/21

日本仕様生産終了(海外は21年)

2026秋

新型を世界初公開。7年ぶり復活

累計325万台を4世代で積み上げ、約7年の空白を経て5代目(実質)へ。ブランドの連続性が値持ちの土台になります。

※ 出典:三菱自動車公式ニュースリリース(2026年5月29日)|データを基に当サイトが独自に作成
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📌 トライトンベースの本格クロカン・専用開発の中身とシリーズ化構想

たかまさ
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トライトンのラダーフレームを使うと聞くと「ピックアップのSUV版でしょう」と思いがちですが、三菱はキャビンと前後サスを専用開発すると明言しています。ここに、既存のパジェロスポーツとは別物を狙う意図が表れています。

ダカールラリーを走る歴代パジェロ(1985年)

ダカールラリーを走るパジェロ(1985年)。1983年の参戦開始以降、7連覇を含む通算12勝を挙げ、過酷な環境で悪路走破性・操縦安定性・信頼耐久性を実証してきました。この戦績がパジェロブランドの価値を世界的なものにしています。

出典:三菱自動車工業株式会社 公式ニュースリリース『新型クロスカントリーSUV「パジェロ」を2026年秋に世界初公開』(2026年5月29日)

ラダーフレーム+専用キャビン・専用サスが意味すること

新型パジェロのベースになるトライトンは、2024年に約12年ぶりに日本へ再導入されたピックアップトラックです。新開発のラダーフレームはハイテン鋼の採用比率を高めて剛性を確保しつつ重量増を抑え、悪路でのねじれに強い構造を持ちます。三菱はこのトライトンのラダーフレームに改良を施したうえで、新型パジェロではキャビンと前後サスペンションを専用開発すると明言しています。

ここがポイントです。トライトンの荷台付きピックアップを単にSUV化したのが海外のパジェロスポーツですが、新型パジェロはキャビンとサスを専用設計することで、ピックアップ由来の硬い乗り心地を抑え、「卓越した悪路走破性はもとより、上質かつ快適な乗り心地」を狙うとしています。つまり、骨格の頑丈さ(ラダーフレーム)は残しつつ、日常とロングドライブの快適性を乗用車に近づける――フラッグシップにふさわしい味付けを目指す方向性です。生産はトライトンと同じくタイで行われます。

シリーズ化構想・かつての「パジェロミニ」のように小型版も

もう一つ見逃せないのが、三菱がパジェロをシリーズ展開する方針を示している点です。かつてパジェロミニ・パジェロジュニア・パジェロイオがあったように、新型パジェロを「トップライン」に置き、それよりサイズの小さいモデルを複数展開するイメージを持っているとされています。フラッグシップ1車種で終わらせず、パジェロというブランド名を軸にラインアップを広げる構想です。これが実現すれば、本格四駆としてのパジェロを頂点に、より手の届きやすい派生モデルがブランドの裾野を広げることになります。

POSITIONING MATRIX
三菱の四駆3兄弟・トライトン/パジェロスポーツ/新型パジェロの棲み分け(現時点の整理)
項目 トライトン 新型パジェロ
ボディタイプ ピックアップトラック クロカンSUV(フラッグシップ)
骨格 ラダーフレーム トライトン由来+改良ラダーフレーム
キャビン/サス トラック専用 専用開発(快適性重視)
想定ナンバー 1ナンバー(貨物) 乗用想定(詳細未発表)
生産地 タイ タイ
狙う層 アウトドア・仕事・趣味 コアファン再獲得+富裕層の新規開拓
※ 出典:三菱自動車公式リリース・中長期ビジョン発表会報道(2026年5月29日時点)|価格・諸元は未発表のため一部は現行トライトンからの推定|データを基に当サイトが独自に作成

FP視点:ラダーフレーム車を所有するときの維持費と1ナンバーの論点

FP(ファイナンシャルプランナー)の視点で、本格クロカンを所有する際のコスト構造を整理します。新型パジェロの価格・諸元・ナンバー区分はまだ発表されていないため、ベースとなるトライトン(ダブルキャブ4WDで551万8,700円、1ナンバー貨物)を参考に考えます。仮にパジェロが1ナンバー(貨物)になる場合、自動車税は乗用車より割安になる一方、車検が毎年になり、高速道路料金は中型車区分で普通車より割高になります。全長5m級の大柄なボディは、機械式駐車場に入らないケースや市街地での取り回しの負担も考慮が要ります。

一方で、ブランド力と本格四駆の希少性はリセールバリュー(再販価値)の支えになります。ランドクルーザーやジムニーに代表されるように、ラダーフレームの本格オフローダーは中古市場で値持ちしやすい傾向があり、325万台・ダカール12勝の歴史を持つパジェロの名は、その値持ちをさらに後押しする可能性があります。総コストは「割高な維持費」と「高いリセール」の綱引きで決まる構造で、購入を検討するなら、発表後に価格・ナンバー区分・燃費を確認したうえで、保有年数と売却タイミングまで含めて試算するのが賢明です。

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たかまさはこう見ている

たかまさ
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名車の復活は、過去の遺産で売る「懐古商法」になりがちです。しかし今回のパジェロは、市場トレンドの読みと商品の作り込みの両面で、それとは違う筋の通った戦略が見えます。

初代パジェロ

1982年に発売された初代パジェロ。クロスカントリー4WDの走破性に乗用車の快適性を融合させた新コンセプトのRVとして登場し、国内では1990年代のRVブームを牽引しました。新型はこの初代から続くブランドの正統な後継として開発されています。

出典:三菱自動車工業株式会社 公式ニュースリリース『新型クロスカントリーSUV「パジェロ」を2026年秋に世界初公開』(2026年5月29日)

STRATEGY READ
なぜ「あえてパジェロ」なのか・二兎を狙う構造
狙い①:コアファン再獲得

パジェロ生産終了で離れた三菱の旧来ファンを呼び戻す。トライトンやパジェロスポーツでは届かなかった層へ「あの名前」で訴求

狙い②:富裕層の新規開拓

世界的な大型・ラグジュアリーSUV人気を取りにいく。専用キャビン・専用サスで「上質さ」を作り込み単価を引き上げる

たかまさの読み

トライトンとパジェロスポーツという「実利の四駆」を既に持つ三菱が、あえて専用開発コストをかけてパジェロを起こすのは、ブランド名の付加価値で単価と利幅を取りにいく判断です。台数を追う車ではなく、ブランドを再建する車だと見ています。

※ 出典:三菱自動車中長期ビジョン発表会報道(2026年5月29日時点)|データを基に当サイトが独自に作成

11台の自家用車を買い替えてきた経験から見ると、今回の復活には2つの計算が透けて見えます。第一に、クロスオーバー全盛の市場でラダーフレームの本格クロカンを「あえて」出す逆張りです。クロスオーバーが飽和し横並びになるほど、骨格から違う本物の四駆は希少性で輝きます。ランドクルーザーやジムニーが値崩れしにくいのは、まさにこの希少性が効いているからで、パジェロは325万台・ダカール12勝という他社が真似できない物語を持ったうえでこの土俵に立てます。

第二に、トライトン・パジェロスポーツという実利の四駆を既に持つ三菱が、あえて専用開発コストをかけてパジェロを起こす点です。これは台数を稼ぐ車ではなく、ブランド名の付加価値で単価と利幅を取りにいく一手です。「大型・ラグジュアリーが世界中で人気」という同社の市場分析と、専用キャビン・専用サスという作り込み宣言は、その狙いを裏づけています。シリーズ化構想まで含めれば、パジェロを頂点に据えてブランド全体を再建する設計図が見えてきます。

価格・諸元・ナンバー区分はまだ発表されておらず、本当の評価は2026年秋の世界初公開を待つ必要があります。それでも一つ言えるのは、これが「過去の名前を借りただけの懐古モデル」ではないということです。クロスオーバーが市場を埋め尽くした時代に本格クロカンをあえて復活させる――その逆張りこそが、横並びのSUV市場に三菱が打ち込もうとしている一手なのだと見ています。

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📷 画像出典
画像提供:三菱自動車工業株式会社
出典元:三菱自動車工業株式会社 公式ニュースリリース『新型クロスカントリーSUV「パジェロ」を2026年秋に世界初公開』(2026年5月29日)
本記事に掲載した車両画像は、三菱自動車工業株式会社の公式ニュースリリースが報道用に公開しているものを引用しています。著作権は同社に帰属します。
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🔍 この記事のファクトチェックについて

📋 ファクトチェック・レポート
確認日:2026年5月31日/確認者:たかまさ(編集部)

本記事の主要な事実・数値について、一次情報源との突合をおこないました。表記の正確性を維持するため、未発表・変動可能性のある項目については「要確認」として注意喚起しています。

✅ 確認済み

車名決定と世界初公開の時期:新型クロスカントリーSUVの車名を「パジェロ」に決定し、2026年秋に世界初公開。日本仕様は2019年生産終了で7年ぶりの復活(海外向けは2021年終了)。三菱自動車公式ニュースリリース(2026年5月29日付)で確認。

✅ 確認済み

歴史的実績:1982年初代発売、4世代にわたり世界170以上の国と地域で累計325万台以上を販売。ダカールラリーで1983年参戦以降、7連覇を含む通算12勝。三菱自動車公式リリースで確認。

✅ 確認済み

車両の骨格と開発方針:ピックアップトラック「トライトン」のラダーフレームをベースに改良し、キャビンや前後サスペンションを専用開発。生産はタイ、販売は世界中で、発売は2026年度中を予定。三菱自動車公式リリースおよび中長期ビジョン発表会報道で確認。

✅ 確認済み

戦略・シリーズ化方針:「復活を望む声が強かった」「離れたコアファンの再獲得」「大型・ラグジュアリーカー人気の取り込み」を理由に挙げ、パジェロをトップラインに小型版を含むシリーズ展開を構想。中長期ビジョン発表会での説明として複数メディアが報道。

⚠ 要確認

新型パジェロの価格・諸元・ナンバー区分:本記事公開時点(2026年5月31日)で価格・エンジン・寸法・ナンバー区分はいずれも未発表です。本文の維持費・1ナンバーに関する記述は、ベースとなる現行トライトン(ダブルキャブ4WD・551万8,700円・1ナンバー貨物)を参考にした一般論であり、新型パジェロの確定情報ではありません。

⚠ 要確認

リセールバリューに関する見解:ラダーフレーム車が値持ちしやすいという指摘は過去の傾向に基づく一般論です。新型パジェロの実際のリセールは、発売後の供給量・需要・為替・税制等で変動します。投資判断は最新の中古相場データをご確認ください。

📚 参照した公式情報源
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