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06/07|ムラーノ796万で12年ぶり復活・左ハンドルのみ|たかまさの車×交通デイリー

たかまさニュース(車・道路交通など)
たかまさ
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「国産ブランドのSUVなら右ハンドルで当然」。そう思い込んでいませんか。日産ムラーノが12年ぶりに日本へ帰ってきましたが、用意されたのは左ハンドル・4WDの1グレードのみ。米テネシー州生産の796.4万円です。「日産なのに輸入車」という割り切りが何を意味するのか、FPの目線でほどいていきます。

「国産ブランドのSUVは、右ハンドルで当たり前」。そう思い込んでいませんか。

日産は2026年6月3日、米国生産のミッドサイズSUV「ムラーノ」を日本市場に再導入し、同日から注文受付を開始しました。2015年の国内販売終了から約12年ぶりの復活で、用意されたのは4WD「SV」の1グレードのみ。価格は796万4000円、そしてハンドルは左ハンドルだけです。「日産のSUV」でありながら、中身は紛れもない輸入車という、ねじれた一台が生まれました。

背景にあるのは、2026年2月に国土交通省が創設した米国製乗用車の認定制度です。米テネシー州スマーナ工場で生産されたムラーノは、この制度を活用して日本に上陸しました。米国でのベース価格はおよそ4万ドル台前半(約600万円前後)。それが日本では796.4万円に設定された差額の中身が、この記事の入り口です。

この記事では、FP(ファイナンシャルプランナー)の視点から、12年ぶり復活ムラーノの装備と価格の中身、「左ハンドルのみ・1グレード」という割り切りが所有後に効いてくるコスト、そして同じ認定制度で導入されたカムリ逆輸入との設計思想の違いまでを検証します。

FEATURED
日産 新型ムラーノの外観

日産が2026年6月3日に日本受注を開始した新型「ムラーノ」。米テネシー州スマーナ工場で生産される4代目で、薄型LEDヘッドライトと左右に広がるリアコンビランプ、20インチアルミを備えた全幅1980mmのワイドなプロポーションが特徴です。日本仕様は4WD「SV」の1グレード・左ハンドルのみで、価格は796万4000円。

出典:日産自動車ニュースルーム『米国で好評の「ムラーノ」、日本での受注を開始』(2026年6月3日)

ARTICLE SUMMARY
結論:12年ぶり復活ムラーノは「左ハンドルと引き換えに価格を抑えた」輸入車
!

国交省の認定制度で米国から運ばれた「日産のSUV」。右ハンドル化という最大のローカライズをあえて行わず、左ハンドル・1グレードに割り切ることで、ワイドボディ+245PSのVCターボを796.4万円に収めました。安さの裏で、毎日の運転姿勢とリセールに「左ハンドル税」とも言える負担が乗ります。

── 結論を裏付ける4つの数字 ──
796.4万円
→ 4WD「SV」1グレードのみ。日本向けの選択肢は事実上1つ
245PS
→ 日本初導入の2.0L VCターボ+9速AT。最大トルク352N・m
12年ぶり
→ 2015年に国内販売終了。今回は左ハンドルでの復活
全幅1980mm
→ 約2mのワイドボディ。立体駐車場や住宅街は要注意
この記事で分かること

ムラーノ復活の背景にある国交省の米国製乗用車認定制度/796.4万円に含まれる装備とパワートレインの中身/「左ハンドルのみ・1グレード」という割り切りが所有後の使い勝手とリセールに与える影響/同じ制度で導入されたカムリ逆輸入との設計思想の違いと、FP視点での「誰に向く一台か」の判断軸まで解説します。

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📌 12年ぶり復活ムラーノ・796万円の中身と国交省の新制度

たかまさ
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ポイントは「日産が日本で新車を出した」のではなく「日産が米国で売っている車を、新制度を使って日本に持ち込んだ」という構図です。だから右ハンドルもグレード展開もありません。ここを取り違えると、価格の評価を誤ります。

なぜ「左ハンドルの日産SUV」が誕生したのか

今回のムラーノ導入を理解する鍵は、車そのものよりも「導入の仕組み」にあります。日産は2026年2月に国土交通省が創設した米国製乗用車の認定制度を活用し、米テネシー州のスマーナ工場で生産されている4代目ムラーノを日本へ持ち込みました。これは日本独自の保安基準への適合試験を1台ごとに行う従来の輸入とは異なり、米国の安全基準で造られた車をまとめて型式認定できるようにした新しい枠組みです。

この制度を使うと導入のハードルは大きく下がりますが、引き換えに「米国仕様のまま」に近い形での導入が前提になります。ムラーノが左ハンドルのみ・4WD「SV」の1グレードのみで登場したのは、右ハンドル化や日本専用グレードの設定といった大掛かりなローカライズを行わないことで、制度のメリットを最大限に活かす設計だからです。「日産のSUVなのに左ハンドル」という一見奇妙な組み合わせは、偶然ではなく制度の必然です。

ムラーノはもともと、2004年から2015年まで日本でも販売されていた日産の上級SUVでした。当時は右ハンドルの直4・V6エンジン車が用意されていましたが、その後は海外専用モデルへ移行。今回の4代目は2024年に米国で発表された新世代で、日本市場としては約12年ぶりの再会となります。ただし「同じ名前の、別の入り方をした車」と捉えるのが正確です。

796.4万円に含まれるパワートレインと装備

価格の評価に入ります。日本仕様ムラーノのパワートレインは、日本初導入となる2.0リッターのVCターボエンジン(KR20DDET)です。日産独自の可変圧縮比技術により、最高出力180kW(245PS)、最大トルク352N・mを発生し、9速オートマチックトランスミッションと組み合わせます。可変圧縮比とは、走行状況に応じてエンジンの圧縮比を連続的に変える技術で、低負荷では燃費寄り、高負荷では出力寄りに切り替えることで、ダウンサイジングと加速性能を両立させる狙いがあります。駆動方式は4WDで、周波数感応型ダンパーと電動パワーステアリングの専用チューニングが施されています。

装備面では、20インチの大径アルミホイール、12.3インチの統合型ディスプレイを水平に2画面配置したインテリア、そして「プロパイロット」やインビジブルフードビュー、フロントワイドビューを含む360°セーフティアシストを標準装備します。ボディカラーはターコイズブルー、スーパーブラック、プリズムホワイトの3色。装備をフルに積んだ1グレードを「迷わず買える1本」として差し出す、輸入車らしい割り切った売り方です。

ここで押さえておきたいのが米国価格との差です。4代目ムラーノの米国でのベース価格はおよそ4万ドル台前半(為替次第でおおむね600万円前後)とされてきました。それが日本では796.4万円。単純な為替換算では説明しきれないこの差には、輸送費・認定コスト・国内サービス網の維持費に加え、円安と装備の上位設定が乗っています。「米国で割安なムラーノ」が「日本では割高に見える」のは、車の価値が下がったからではなく、海を越えるコストが価格に積み上がっているからです。

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📌 「左ハンドル・1グレード」の割り切りは誰に効くのか

たかまさ
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左ハンドルは「個性」として歓迎する人もいれば、毎日の運転で負担に感じる人もいます。問題は、その負担が売るときの値段にも表れる点。買う前に「自分はどちら側か」を見極めるのがFP的な作法です。

サブ画像:内・外装に表れる「米国仕様そのまま」

日産 新型ムラーノのスタイリング

ワイドで存在感のあるプロポーションを持つ新型ムラーノ。全長4900mm・全幅1980mm・全高1725mmというLサイズSUVで、米国市場での評価をそのまま持ち込んだ大柄なボディが特徴です。室内は12.3インチ2画面ディスプレイを水平配置し、米国仕様に近い構成のまま日本へ導入されています。

出典:日産自動車ニュースルーム『米国で好評の「ムラーノ」、日本での受注を開始』(2026年6月3日)

カムリ逆輸入との違い:同じ制度でも「捨てたもの」が逆

同じ国交省の認定制度を使った輸入車として、6月初旬に話題となったカムリの逆輸入があります。どちらも「米国で生産された日本ブランド車を、新制度で日本に持ち込む」という同じ枠組みです。しかし、設計思想は対照的です。

最大の違いはハンドル位置です。カムリ逆輸入が右ハンドルを用意して「日本でも普通に使える1台」を志向したのに対し、ムラーノは左ハンドルのまま導入し、「米国そのものを味わう輸入車」という性格を選びました。同じ制度から生まれながら、一方は日本の日常へ寄せ、もう一方は割り切って米国らしさを残す——制度は同じでも、メーカーがどこを残しどこを捨てたかが、まるで逆になっているのです。これは「米国製認定制度=右ハンドル化して国産同様に売るもの」という思い込みを覆す、重要な分岐点です。

所有後に効いてくる「左ハンドル・1グレード」のコスト

GRADE MATRIX
新型ムラーノ「SV」の主要諸元と所有上の留意点
項目 新型ムラーノ SV(日本仕様)
価格(税込) 796万4000円
グレード/ハンドル 4WD「SV」1グレード/左ハンドルのみ
パワートレイン 2.0L VCターボ(KR20DDET)+9速AT
最高出力/最大トルク 180kW(245PS)/352N・m
ボディサイズ 全長4900×全幅1980×全高1725mm
生産/導入制度 米テネシー州スマーナ工場/米国製乗用車認定制度
FP視点の留意点 左ハンドル・全幅約2mは料金所/立体駐車場/狭路で負担。1グレードゆえ中古は個体差が小さくリセールは読みやすい反面、左ハンドルは買い手が限られる
※ 出典:日産自動車公式プレスリリース(2026年6月3日)|データを基に当サイトが独自に作成

FP(ファイナンシャルプランナー)の視点で、所有後に効いてくるコストを整理します。まず左ハンドル。高速料金所のETCレーンやコインパーキングの発券機、ドライブスルーなど、日本のインフラは右ハンドル前提で設計されているため、運転席から手が届かない場面が日常的に発生します。同乗者がいれば解決する場面も多いものの、一人で乗る時間が長い人ほど負担が積み重なります。

次に全幅1980mmという約2mのボディ。機械式立体駐車場の幅制限(一般に1850〜1950mm前後)に収まらないケースがあり、都市部では駐車場所そのものが選択肢を狭めます。維持費の面では、自動車税は2.0Lエンジンのため年36,000円(2026年時点の標準的な区分)と、排気量だけ見れば高額ではありません。むしろ重量と大径タイヤに起因するタイヤ交換費や、左ハンドル輸入車を扱える整備拠点の確保が、長期保有での見えにくいコストになります。

リセールバリューには二面性があります。1グレード・装備固定なので中古市場での個体差が小さく、相場が読みやすいのは利点です。一方で、左ハンドルは中古の買い手を限定するため、同条件の右ハンドル車に比べて売却時の母数が小さくなりがちです。「買うときの割安感」と「売るときの売りにくさ」がセットになっているのが、この一台の本質です。

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たかまさはこう見ている

たかまさ
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私はこのムラーノを「割安な日産SUV」ではなく「ナンバーが日産で出せる輸入車」として見ています。評価軸を国産車に置くと割高に映りますが、輸入左ハンドル車に置けば、装備込み796万円は十分に説明のつく価格です。

私はこれまで11台の車を乗り継いできましたが、車選びで最も後悔が残るのは「価格の安さに引かれて、毎日の使い勝手を妥協したとき」でした。ムラーノの796.4万円という価格は、米国での割安なポジションを知っていると一見高く見えますが、海を越える輸送・認定・サービス網のコストを積めば、輸入車として不自然な数字ではありません。問題は金額の絶対値ではなく、「左ハンドルと1グレードという割り切りを、自分が受け入れられるか」に尽きます。

ここで効いてくるのが、同じ国交省の認定制度から生まれたカムリ逆輸入との対比です。カムリは右ハンドルを用意して「日本の日常に溶け込む輸入車」を選び、ムラーノは左ハンドルのまま「米国らしさを残す輸入車」を選びました。同じ制度が、メーカーの判断次第で正反対のキャラクターの車を生み出している。これは、米国製乗用車の認定制度が単なる「安く輸入する裏口」ではなく、メーカーが日本市場とどう向き合うかを映す鏡になり始めた、ということです。買う側も「制度を使った車だから割安なはず」という先入観を一度外し、その一台が何を残し何を捨てたのかを個別に見る必要があります。

結論として、ムラーノが向くのは、左ハンドルを負担ではなく個性として楽しめて、駐車環境に余裕があり、人とかぶらない大柄なSUVを「迷わず1グレード」で手に入れたい人です。逆に、毎日一人で料金所をくぐり、機械式駐車場を使い、数年で乗り換える前提の人には、右ハンドルの国産・輸入SUVのほうが総合的なコストは低く収まります。制度が開いた「日産で買える輸入車」という新しい選択肢は、安さで選ぶものではなく、割り切りを楽しめる人のための一台です。

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📷 画像出典
画像提供:日産自動車株式会社
出典元:日産自動車ニュースルーム『米国で好評の「ムラーノ」、日本での受注を開始』(2026年6月3日)
本記事に掲載した車両画像は、日産自動車株式会社の公式ニュースルームが報道用に公開しているものを引用しています。著作権は同社に帰属します。
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🔍 この記事のファクトチェックについて

📋 ファクトチェック・レポート
確認日:2026年6月7日/確認者:たかまさ(編集部)

本記事の主要な事実・数値について、一次情報源(日産公式・行政・主要自動車メディア)との突合をおこないました。変動可能性のある項目や前提に依存する数値は「要確認」として注意喚起しています。

✅ 確認済み

受注開始日・価格・グレード:日産は2026年6月3日に米国生産「ムラーノ」の日本受注を開始。4WD「SV」の1グレードで全国希望小売価格は796万4000円。日産公式プレスリリースで確認。

✅ 確認済み

導入制度・生産拠点:2026年2月に国土交通省が創設した米国製乗用車の認定制度を活用し、米テネシー州スマーナ工場で生産された車両を導入。日産公式・Car Watch等で一致。

✅ 確認済み

パワートレイン:日本初導入の2.0L VCターボ(KR20DDET)、最高出力180kW(245PS)・最大トルク352N・m、9速AT・4WD。日産公式プレスリリースで確認。

✅ 確認済み

左ハンドルのみ・ボディサイズ:日本仕様は左ハンドルのみで、全長4900×全幅1980×全高1725mmのLサイズSUV。複数の自動車メディア(AUTOCAR JAPAN・MOTA等)で一致。

⚠ 要確認

米国価格と日本価格の差:米国ベース価格「約4万ドル台前半(約600万円前後)」は時期・グレード・為替により変動します。本文の差額分析は概算であり、為替レートや現地のオプション構成によって幅が生じます。

⚠ 要確認

発売時期・維持費・駐車制約:受注は2026年6月3日開始ですが、納車を伴う正式発売は2027年初頭の予定です。自動車税額・立体駐車場の幅制限・リセール相場は、年度の税制区分・施設・市況により異なるため、契約前に最新情報をご確認ください。

📚 参照した公式・一次情報源
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